• 創作論・評論
  • 現代ファンタジー

お茶漬け企画、振り返り

神代零児さんのユーザー企画、
夏だよ 一つのプロットで文体見せ合いっこ!
https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054883650512
に参加しました。

星よりもレビューよりも応援コメントよりも、
互いの意図について語り合う機会がほしくて、
こんな近況ノートを書いています。


一つのプロットで小説を書き、見せ合う。
友人間で似たようなことをやったことがありました。
その時は、かなり長めのプロットでした。
長い分だけ、とても苦しみました。

それと比べれば、3000字なんて簡単っしょ!
と思ったので参加したのですが、それは思い違いでした。
短いストーリー、そして3000字以内というボリュームに対して、
プロットの制約がきつかったのが苦しかったです。

もちろん文体を見せ合う企画なので制約は必要ですし、
「もっと自由に書かせて!」と苦しみながら書くことこそが、
この企画の一番楽しいところだと思うのです。
友人間でやった時も、苦しい苦しい言いながら作り上げてみせるのが最高に楽しかったです。
この企画もなかなか苦しくて、だからこそ楽しかったです。


さて、せっかく見せ合う企画なので、
この近況ノートで自作のアイデアを振り返ってみたいと思います。


【ストーリーをいじる】
いかに制約をすり抜けて自分好みのストーリーを作るか。
私が最初に意識したのはそこでした。

同じプロットで書いて文体を見せ合う企画なので、
ストーリーで好き勝手されるというのは、開催者の方はあまり望まれていないことだと思います。
でも文体って、
その人がどんなストーリーを考えて、どう組み立てるのか、
というところも関係して形作られてくる気もします。

特に今回の企画は、起伏の少ないワンシーンというプロットなので、
そのままだと私らしい文体を出すのが難しそうでした。
なのでルール違反にならない程度に、自分らしいストーリーに寄せるよう工夫しました。


【ミカの音】
このプロットで私は、
『台所でミカが食べ物を支度する。アキオはその音を聞くと、気持ちが楽になった。』
というところに重きを置こうと判断しました。

アキオが疲れている、という描写が繰り返されているのがプロットの中で印象的でした。
そしてその疲労を解消するのが、ミカの立てる音だったのです。
なのでこの音の部分をいかに描写するか、を焦点にしようと決めました。

自分らしくしてもよかったんですけれど、せっかくなのでカクヨムで見つけた素敵な文章のノリをパクる練習にこのシーンを使いました。
でも思ったほどうまくいきませんでした。
他人の長所をパクるのには時間がかかりますね。

このミカの音の部分が中心になる前提で、ストーリーも考えていきました。


【アキオの職業】
ミカの音を見せ場とするために、どんなストーリーを作るか。
そこが次の課題でした。

アキオの職業はある程度自由に設定していいことになっていたので、
・アキオの職業はなにか?
・なぜアキオは疲れて帰ってきたのか?
この二つでストーリーを作り上げようと狙いを定めました。

幸せな雰囲気のプロットなので、シリアスな感じを足してみることに。
「命を扱う仕事をしていて、そのストレスで疲労し帰ってくる」
という設定でいこうと思いました。

当初は、奇抜すぎないように、という制限を見落としていたので、
人を殺す仕事をさせようと考えていました。

人間を飼料や肥料にすることで家畜や農作物を育てる。
そうしなきゃいけないくらい地球環境がやばい。
そんな設定です。

でもそれだとルール違反になると気が付いたので、
奇抜な印象がないながらも人の命を左右する職業として、ふぐの調理人を選びました。



【コメディの練習】
パクりたい文章をパクる練習。
というのを先に書きましたが、私はコメディも練習したいと思っていたのでギャグを多めに入れました。
こちらは友人にいい感じのギャグを書く人がいたので、
その友人のノリをパクるためにあれこれ試してみました。
こっちはそこそこうまくいった気がします。


(8月7日追記)
他の方の作品をちらちら見ています。
もしかして、ミカの音にこだわる必要なかった……?

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する