と言っても、カクヨムなどに投稿しない、ものすごく短い小説なんかは書いていたんですけれど、普通の小説を書いたのは久々なのでした。
しばらく小説を書く練習をしていて、それは友達の模倣の練習でした。
今はもう小説を書いていない友達がいて、その友達は書くのがとても速かった。おまけにエンターテイメントとして、きっちり楽しいものを書けていた。
それが不意に羨ましくなって、そして今は書いていないというのがもったいなくてしかたなくて、それでその友達の魅力を自分の内に吸収してしまおうと思って、書く練習をしていました。
その成果の一つが今作です。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883310471/episodes/1177354054883335709 アクセス数はやっぱりほしいので、少しでも稼げるように、キャッチコピーだけでなくタイトルすら、積極的に変えていく姿勢です。
これを書いている今は「てるてるドラゴン、空の上」ですが、「僕たちは雨を止めた」とかいうタイトルだった時もありました。とにかく手ごたえがあるまでは変えます。
こっからは、自分がなにを考えていたのか後で振り返る時のことを考えて、どんなふうに書いておいたのかメモしておきます。
一組の男女が中心人物で、十五センチというキーワードであれば、たった十五センチのなにかが隔たることによって二人の恋がスムーズに運ばないという物語が想定されているのだろうと思いました。
そういう切ない恋物語、みたいな。で、最後はハッピーエンド。
単純にその定型に乗っかろうにも切れ味のある題材がぱっと出てこなかったので、十五センチという名前のペットを用意しようと考えました。
結局そのペットが二人の結びつきを作る物語なので、大きく定型から外れたというわけではないのですが、定型から外れることは重視してなかったのでこのくらいで丁度よかったと思います。
(外れすぎるとそれはそれで面白くまとめるのが大変になるので)
十五センチという名前は、名付けられた時の体長が十五センチだったから。
その後そのペットはどんどん大きくなる。
馬鹿でかいけれど、十五センチ。
そんな話にしようと思ったので、龍という架空の生き物を採用しました。
現実の生き物でその話をすると色々と話に制限が出てきてしまい、そのつじつま合わせが大変になるだろうと思ったためです。
龍といえば雨なので、雨が関係する話にしようとなり、
そこからの連想でてるてる坊主が出てきました。
てるてる坊主によって雨の予報が外れ、龍が生まれる。
そして龍と別れた後のラストシーンでは雨が降る。
ここらへんをシンプルに語るために遠足とかてるてる群とかいう設定が出てきました。
龍は飼うのに都合のいい生き物でないと短編にならないので、水の球体を自分で作ってその中で生活する設定に。
鳥子の漫画とか容姿とか眼鏡とかは、なんとなく入れた設定。
一話の時点では、こんな感じのアイデアです。
そこから書きながらアイデアを付け足していって、あんな小説になりました。
きちっとプロットを固めないで書いたので、その場その場のアイデア次第で面白くもつまらなくもなる作品でしたが、けっこう成功したんじゃないかと思っています。
漫画を描いている設定、そこから生まれた写真の話も、話全体の味付けの起点になったのでよかったのですが、
なにより死の商人のエピソードが出てきたのはよかったと思っています。
これのおかげで、エンタメっぽさがぐっと出た気がしています。