バリ島には霊気が漂う、と、よく観光ガイドに書いてある。
僕は霊の類はあまり信じていないけれど、実際に行ってみると、確かにそういう感じがした。それも、相当にエロチックな霊気があった気がする。
あそこは一応ヒンズー教で、男女間のことには厳しい戒律があるはずだから、エロチックな空気が漂うのは変なはず、だけど、ひょっとしたら、抑制された現地人男女のエロい妄想が溢れて、夜の空気に流れ出ていたのかもしれない。
けれど、本当のところは、街灯がない夜の闇の暗さや、どこに行っても立ち籠めている甘い熱帯の花の香りや、村のあちこちにある奇妙な形の寺院の彫像や、バリ島観光局の宣伝戦略のせいだと思っている。
なんで急にバリ島のことを書いているかというと、バリ島を舞台にした短編を投稿しようと思っているから。
魔術的なことが起こっても不思議じゃない島での経験。フロイド精神分析的にエロチックなやつ。タイトルは、妻がランダでオナニーしてました。