最終話を公開しました。
果たして、彼女は職場に戻れるのでしょうか。ある意味グロテスクな、人ならざる異形達のお話のお終いです。
彼らには人道がありません。ただ、情はあります。それは人の物差しで測っても意味のない事かもしれません。
彼らは恐怖によって集い、そして恐怖に克てば離れて行く関係です。彼女はそれを解さずとも、怯える事を容認し、慰める事を自分の求めるものとしていました。しかし、人間としての経験を経て、彼女は恐怖を理解しました。
だから、微睡む館は今まで通りにはならないでしょう。しかし、それは破滅を意味しません。希望を失った者達の願いを受けて、きっとそれはこれからも世界のどこでもない場所に存在し続けるでしょう。
少しお喋りになった館の精霊の力によって。
10 還元レゾンデートル
https://kakuyomu.jp/works/1177354054898682726/episodes/1177354054900398304