(新作)
◆「覚書と講評とスナック」(企画の全終了まで連載)
犀川ようさん主催のエッセイ企画用。
https://kakuyomu.jp/user_events/16818093085525286658今回ボランティア選者として「♡も☆もつけない」方針にしたのです。
そのかわりに各作品についてのメモを出すことで、「ちゃんと全ての作品を読んでます」感を出してます。
メモ中でも触れていますが、わたしの視力は低いです。
棟方志功ばりに画面にかじりつくようにして文字打ちです。
◆「青い花と眠るなら」
全年齢向けBL(全年齢向けなのはカクヨムだから)完結しました。
世界の隅っこで10万字書きあげましたよー!!
いつだったかなぁ。
何かとんでもないことを云っている人がいたから、
「プロで食べていく気なら、一か月で十万字くらい書けないと通用しないよ~」
みたいなことを放言しちゃったんです。
一か月じゃないか。
二か月かな。
カクヨムコンの期間だったし。
図らずも、自分でその発言の落とし前をつけたかっこうになりました(;´∀`)
しんどかった。1.5ヶ月は欲しいわ。
蟹のさ、ほらあの、ぱかって甲羅を空けたら胴体のところに半透明の部分あるじゃない(全然分からない説明)
そのうち、あの皮みたいにぴりっと心臓破れるんじゃないかな?って思いましたよ。
直前に別件について、
「回が進んでいるのにポイントがないと面白くないと思われて読んでもらえない」
みたいなことを呟いていたものだから、スタート直後に☆を少々頂きまして、まことにまことにありがとうございました(苦)
多分それがなければ限りなく星一桁で書いていたことでしょう。
頂いた星の分は良い作品を書かなければと気が引き締まりましたよ!
BLジャンルは我が道を行く勢が多いのか、誰もが黙々と書いていて居心地がよかったですねー。
さあ次は、何を書こうかなー。
でももうカクヨムコンの準備期間になるのですね。
ここから11月末までは、投稿を控える方が増えて、シーンとなるやつですね。
カクヨムコンかぁ……。
書いたらきっと十万字オーバーするなっていう長編の構想はいくつか持ってますが、どんなに精魂傾けようが四桁順位からびくともしない現状では、出すのはもったいない気がする。
……。
そうそう、書き手の【コミュ力・カリスマ度】が重視されるみたいな話がちらっと回っていまして。
え。
なに、その、カクヨムコン開催前からばきっと心を折る、洗面器いっぱいくらいは涙を流せそうな世知辛い情報。
カリスマ度。
滅多にいないからこそ、【カリスマ】なんじゃないんですかー。
もちろん、カリスマ性があり、または人当たりがひじょうによくて籠の中に♡と星をいっぱいつめて「は~い」と気楽に配って下さる、前回触れていた、
2:8
の『2』の側の人もいらっしゃいます。とくにポンポン☆を配り歩く方は、
「尻軽を狙え!」
と云われて、カクヨム期間中はますます大人気になります。
道端で干上がって死にかかっているあばら骨の浮いたなんかもじゃっとした物体と化している時でも、その方たちだけは、
「アラアラ、カワイソーネー」
と☆をくれます。
天使かな?
でも実際は物書きなんて、8割が変人・地味層ですよ。過半数を超える人が、星一桁層なのは、その証明でしょう。
この方々だって☆の大盤振る舞いを始めたら、たちまちランキング上位の常連になります。
ただそれだけのことです。
それでカクヨムコンね。
昨年も、「売名行為しません、宣伝しません、交流もしません。作品だけで勝負です」と頑張った方がいましたけれど。
星25前後あったら通過できるケースも去年はちらほらありました。
だからそれでもいいのかもしれません。
そんな非交流型。
悪い面は、
『広大な面積を誇る本屋を想像してみろ貴様』
ということです。
ロビー活動といわれようが、自分の名を憶えてもらう。そんな日々の地道な努力がまさに☆の数となって花開く。
これは運営側さんも推奨してる? のですよね。
『コミュ力』の部分。
確かに、運営さんがそんな人を愛でている一面はあるかもしれません。
それは何故かというと、そんな方々は、
『日頃からカクヨムを盛り上げてくれる構成員』
だからです。
準スタッフみたいな。それはいいんじゃないでしょうか。
問題なのは残り8割の我々のような(変人・地味)層です。
そんな8割も、カクヨムコンのこの時期だけは積極的に動いても罰はあたりません。
少しだけ頑張っても宇宙は爆発しません。
もちろん、
「星をあげたのだから、お返しにくれるのが当たり前でしょ?」
なんていうクレクレは絶対駄目です。
相手も読み回らなければいけない作品を両手いっぱいに抱えていて、その数も日々増えているのです。
何人に☆を配ったか忘れてしまうくらい、毎日忙しくしている方がメンタル的にはいいです。
そして真正の地味層・変人層は、祭りだろうが何だろうが、誰が来ても「あーはいはい星のおねだりね」ジロッと睨んで、いつもと同じです。
「星おいたら帰れよ」
と云わんばかりに塩まかれます。
ふつうに感じが悪いです。嫌いじゃありませんが。
参加する?
しない?
なにしろ下手に参戦しても、どんなに精魂傾けた作品を用意して臨んでも、再起不能になりかねないほどバッキバキに心を折られる仕様になっておりましてアレ。
そんなわたしが昨年、「ド底辺でも頑張れるカクヨムコン」を参照して実践したのがこちらです。
◆◆◆◇◇◆◆◆
・新作を出す
・開始直後に出す
・なるべく多くの人の作品を読んで回り、自作を読んでもらうように心がける
◆◆◆◇◇◆◆◆
とくに最後のね。
売名行為ー!
と思わず、新しい人と知り合えたらいいなーくらいの感覚でやるといいのかなと。
いつもの交流範囲とは違う人ともランダムに出会えるのがお祭りのいいところですよね。
ねずみの国に遊びに行くなら醒めてるよりは愉しんだ方いいよね~みたいなノリで、昨年は頑張りました。
積極的に読んでも回りました。
早々に息切れしましたが。
慣れないことはするもんじゃないです。
ただしその時に知り合った方とは今でも繋がっていたりするので、トータルしてやって良かったなって思ってます。
カリスマ? タレント性? 聖人?
8割が変人・地味層の物書きに、いったい何を求めてんでしょう。
小説を書くことなんて、99%が地味すぎる上にも地味な、地味な、孤独すぎる、日陰の作業に終始しておりますが。
いや、やっぱりタレント性ですよ!
カリスマ性がないと!
それで?
「こうすればあなたも善良な愛されカリスマ・アイドルキャラ」そんなマニュアルをやって、出来たとします。
で。
それで。
っていう。
政治家にでもなります?
政治活動に向かう作家さんはチラホラいます。
それならご本人が「人気者になって名を売り、営業力を持ち、カリスマ性を帯びる」ことにも大いに意義があることでしょう。
物書きのカリスマ性ねえ。
星ゼロ層に大勢いらっしゃいますよ。
タレント性があることが「作家の証」だと想っている人の眼には、まったくその光が見えていないだけです。
読者ほぼゼロでも、それでも書き続けている人たちの、物書きとしての凄み。
なにも人気者・カリスマ性を否定するものではありません。ただ、2割のその人たちは生まれつきそうだというだけです。
メンタル弱めの人へのお勧めの心構えとしては、この期間中は他に、何かべつの愉しみを持った上で参戦するのがいいのかな~と。
今まで出したことのない投稿サイトに出してみて、読者層の違いをみるのも面白そうですよね。
どのみちあなたが生きようが死のうが、宇宙は爆発しません。
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原作→漫画化のはなし。
参考までにBLを読んでたのに、何故か広告にはTLがよく出てきたので。
原作となった小説は女性向けTLです。TLなので、当然ですが、イケメンに熱愛されて溺愛されるストーリーです。
それをコミカライズするにあたり、担当した漫画家さんが大ベテランの方なんです。
そしたら、原作超えてきまして。
これは、その漫画家をあてた編集者さんの慧眼がすごいと云わざるを得ない。
『古臭い』『所詮レディースコミック』とカテゴライズされそうなあの漫画家さんを選んだ人、眼が確かです。
それで、漫画の更新を待つ間に、原作小説は先まで読めるから、待ちきれない人は原作を読むじゃない?
「web小説だけを読んで生きてきた人」ならいいんだけど、一般の書籍も読んでいる人だと断然漫画の方に軍配を上げてしまうのです。
こういう時の、原作者さんの心境です問題は。
「あんなに素敵に描いてもらえて最高です」これが、『公の場で求められている原作者の大人の対応』です。
本音は分からない。
もしかしたら、
「もっと今風の、最先端の、かわいい絵で漫画にして欲しかった」
「他の方のコミカライズは可愛いのに、なぜわたしのものだけこんな古臭い絵なの? 流行のウケのいい最先端に見えなくて最悪……」
そう思っているかもしれない。
今風の絵でも十分いい漫画になったと思うんですけど、ただ、誰かの英断でレディースコミックの人をあてたら、昭和のしっかりした漫画みたいな、骨太な味が開花しちゃったんです。
でも、こんな時も、原作者さんがもともとからその漫画家さんのファンで、ドストライクな絵柄だったらなんの問題もないのです。
だから、原作→漫画は、諸事情ございましょうが、なるべく原作者さんが好きだという漫画家さんをあててあげるのが、原作者さんにとっては一番いいし、それが後々、変なことにならない布石なのでしょう。
今回、原作(なろう系のライトな溺愛ものTL)とそれを漫画化した作品(重厚なコスチューム・プレイ)の落差を見比べて、あらためてそんなことを想いました。
大ベテランながらもレディースコミックという日蔭世界にいた漫画家さん、これで名が知れ渡ったので、今後は次々と仕事に恵まれるかもしれませんね。
漫画つながりで、
「楽して漫画だけ描いて暮らしたい、なんて奴はいくらでもいたが誰一人俺と同じ世代で生き残らなかった」
故・水木しげるせんせいが仰ったそうなんです。
もしもし水木先生~?
あなた様こそお好きなものを好きなように描いておられた側の、代表選手みたいな漫画家さんじゃないですか~?
流行に背を向け、唯一無二の妖怪画を築き上げておられましたよね。
日本まんが界の黎明期、ご本人は復員兵で片腕失くしていて、貸本屋時代の極貧をながく経験した方のコメントなので、このコメントの真意は時代背景から読み解かねばなりませんが。
なにしろ、あの水木しげる先生の云うことですから、「そうか~」とそのまま受け取ることは出来ないのであります。
そんな水木しげる先生はアニメやグッズ、原作に対するどんな改変も、「お金になるのだからありがたい」と全部オッケー出していた人ですね。ここまで達観できる方のほうが稀でしょうが。