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「未来のミライ」の覚書、そのほか更新のお知らせ。

金曜日に「未来のミライ」を見た。

公開時、TwitterのTLを盛大にゾワゾワザワザワさせていた作品だったので、「サマーウォーズ」「おおかみこどもの雨と雪」のテレビ放送時にはいちいち何かを言いたくなる衝動を抑えられない人間のひとりとして、こちらもそれなりの心構えをして視聴に臨んだ次第である。

――見終わった直後、ひいじぃじのことしか記憶になかった。
一晩経って感想をまとめようとしたが、やっぱりひいじぃじしか頭に残っていなかった。

ひいじぃじの格好いいところを収めたイメージ映像としてなら五万点ぐらいつけても惜しくない作品であった。ついでに言うなら福山雅治のベストアクトに選んだっていいぐらいだ。
あの夫婦の年収はいくらなんだろうとか、乳飲み子がいるのに段差の多すぎるあの間取り……(個人的に気になったのは絵本の収納である。あれ絶対ミライちゃんがハイハイしだしたらぐっちゃぐちゃにされるぞ)等、散々つっこまれてきた箇所も気にならないではなかったが、何をどうしてもひいじぃじというあのキャラクターが見られるなら毎年夏に本作がテレビで放送されるのも良いなという、非常に頭の悪い感想しか出てこない有様であった。


ひいじぃじだけじゃなく、新生児を抱えておろおろする星野源声のメガネなパパ、高校生くらいのくんちゃん、人間姿のコミカルなゆっこ、とおりすがりの謎の美少年など、あいかわらず細田守映画の男子は素晴らしいの一言であった。
対する女子のしょうもなさも相変わらずであった。……すくなくとも今からあと十年は未来に生きてるのに、婚期が遅れるからお雛様をしまえってわざわざ未来から言いに来る女子中学生って……。

どうしても美少女にまつわる表現に注目されがちな本邦のアニメーション業界、あれほど魅力的な男性キャラクターをバリエーション多く描ける才能をもっと素直に活かしたらどうだ? ジブリの後継者とかを狙ったファミリーアニメとかじゃなく、十五少年漂流記あたりをモチーフにしたジュブナイル映画でも作った方がみんな幸せそうなのに(ボーイミーツガールは新海誠に任せたらいいだろう、もう)――と、毎年テレビで細田映画を見た時に頭に浮かぶ感想を強めた結果で終わったのだった。どうせなら、少年からじいさんまで各年代の細田男子が地球にめざして漂流する宇宙船ドラマとかがみたいぞ。もっというなら「宇宙船サジタリウス」リメイクとかでもいいぞ。



――と、最悪なまでに頭の悪い映画の感想の後でなんですが、連載作をこうしんしましたのでおしらせしておきます。
上手く書けない病にかかってしまったために書き上げるまでにえらくかかってしまいました。それというのも自分の無計画な書き方が祟った結果なので、自業自得なんですけどね……。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054885611315/episodes/1177354054890152671

主人公さしおいて、下級生カップルが目立っております。というのもスピンオフ交えたこの二人のドラマのクライマックスを書きたいという書き手の我儘を先行させたためですね。人生の先行きが決まってる二人なのでどうしても「あの瞬間があったから生きていける」という場面を書きたかったのですよ……。親バカごめんやで。
そのせいで血反吐を吐きましたが、こうして二人は円満にほぼ退場させることができたので、お話も主筋にもどせそうです。

主人公と親友はどうなるのか、お嬢様ふたりの喧嘩はどうなるのか、ヒロインは少年を助けられるのか、最後までお付き合いいただければと思います。

2件のコメント

  • 『十五少年漂流記』をいろんな監督バージョンで見てみたいです。
    『十五少女漂流記』もやって欲しいところです。
  • 美木間さま

    色んな監督版、面白そうですね。解釈の違いとかを楽しんでみたいです。

    『十五少女漂流記』、そういえば昔映画をやってませんでしたっけ…? 見たことはないんですが、CMをみた記憶があります。
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