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「最果ての…」Memorandum:ファランのお話

 治癒師のファランは、自然の恩恵である薬草と、癒すべき「ほころび」が見える不思議な感覚を使って治療を行います。

 何を隠そう作者はアロマテラピーの有資格者です。ファランの蔑称『癒しの箱』は、アロマテラピーで使用する精油の保管箱から思いつきました。
 作中の薬草は、実際にハーブ療法で昔から使われている植物をモデルにしています。ファンタジーの世界に育つ植物らしく、作中では実際の植物のラテン語名などを参考に空想の名前をつけてみました。

 では、ファランを象徴する「アキレアの花」のお話を……。

 
 ヤロウ(セイヨウノコギリソウ)という薬草があります。「兵士の傷薬」という古い呼び名があり、止血、傷口を固める効能があることで昔から知られています。これが「アキレア」のモデルです。
 灰色がかった白色、または薄ピンクや深紅の小さな花が固まって咲く姿はとても可憐。葉は羽根のように細かく裂け目が入っているためThousand weed「たくさんの葉を持つ草」の名でも呼ばれています。

 ヤロウの花から作られた精油の香りは、森の中で咲く花の香り。ほんのり甘く、ちょっとだけスパイシー。
 花言葉は「真心を持って」「戦い」「悲嘆を慰める」「治療」。

 アロマテラピーで精油を使う際、必ずその効能と一緒に歴史も調べるのですが、その過程で「兵士の傷薬」的存在の少女のイメージが思い浮かびました。

5件のコメント

  • アキレアの花に、そんな深い意味があったんですか。
    素敵ですね!
  • 静流さん、←「さん」づけしてみました♪

    名前とか、小道具とかにそんなに凝るなよーっ、て感じですよね。

    シグリドとグラム、アプサリスのイメージが出来上がるまでのお話
    なども、またご紹介出来れば……と思っています。

    ちなみに、静流さんの「ブレインストーミング」の議題2、読んでて
    思わず笑いました。海で実験……そこまでするか!?とお友達と一緒になってツッコミたくなりました。
  •  凝っているの、素敵ですよ。
     前に、ファランの名前のお話をお聞きしたときも「おお!」と思いました。
     他のキャラクターのお話も楽しみです。

     あ……。あの海での実験。
     気になって仕方なかったんですよ。「あれは、絶対に不可能だ!」と言い張っていたもんで。
     他にも、なんか、いろいろやったような……?

    「さん」づけ、ありがとうございます。お気遣いすみません。でも、なんか嬉しいです。
  • お世話になっております。
    過分なレビューをいただいて、感謝感激しております。思わず身悶えして変な声が出そうになりました。

    今後もよろしくお願いします!
  • 秋山 和さま、

    身悶えるほど感激して頂いたようで、私も身悶えそうに嬉しかったです(笑)

    カクヨムでとっても私好みの作品をお書きになる作者さまに巡り会えると、つい嬉しくてレビューを書きたくなってしまいます。

    今後もどうぞよろしくお願い致します。
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