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2020年4月08日の近況報告 自画自賛と言われても仕方ないが自作の解説

 私が書いたWEB小説「追放傭兵×悪役令嬢×チート転生者」においては、まともな傭兵像を描くことを心がけておりました。34話で傭兵の主人公は「傭兵は1度契約したら契約のために死ぬまでが業務のうちだ!」と言ってましたが、傭兵としては合格点つけてもいいかなと思います。

 傭兵と言えばカネや情勢でコロコロと裏切るイメージがありますが、あれは「契約金を払うのを渋って契約を解約され、強さを知ってる敵側に再雇用された」というケースがあったため。

 もしくは戦争のどさくさに紛れて武器をパクって逃げ出して、普段は山賊やってる元農民という「北斗の拳に出てくるモヒカンレベルの雑魚チンピラ」が自称傭兵として戦争のたびに顔を出してたのがイメージとして伝わってしまった。ってのもあります。


 本物の傭兵は「契約は自らの命よりも優先するもの」が出来る事。これが出来るから傭兵の仕事が成り立つ最低限度にして最も強い信用関係なわけです。

 地球の歴史においてはフランス革命の際、フランスに雇われたスイス傭兵だけは逃げ出さず最後までフランス政府の味方でいて、市民に殺される道を選びました。
 これこそが真の傭兵の姿で、現在でも「嘆きのライオン」としてその足跡は残っていますし、バチカンにスイスから派遣された衛兵がいるのもそれなりの理由があるのです。

 冷静に考えれば「カネや情勢次第でコロコロ裏切る奴」をいったい誰が雇うんだ? っていう話でありまして。昔の傭兵も、現代の傭兵ことフリーランスも、信用問題は根深いわけです。


 あとは追放の理由に「契約金を出すのを渋って契約解消」っていうリアリティのある理由をつけたかったってのもあります。稼いだカネの半分が雇った奴の給料に消えるってなら、契約金を払うのを渋って追放。ってのも実際にありそうな話ですよね?

 追放ものは「追放されなきゃ話が始まらない」ってのもあるけど、追放ものの主人公はとんでもない理由で追放されまくってます。

「主人公が強すぎて他のパーティーメンバーがお荷物状態だから追放」っていうのはまだ序の口で「クラス召喚されたけど1人だけステータス表記が違ってキモいから追放」なんていう斜め上過ぎる理由で追放される物もありました(しかも結構人気が出てるそう)。

 まぁ追放する側は主人公=読者にとって都合が良くて気持ちよくぶん殴れる「痛がるサンドバッグ」だから北斗の拳のモヒカン並なチンピラ雑魚キャラという味付けなんでしょうが。

 そもそも1人抜けた程度で空中分解するパーティなんざ普段からまともに機能してしないと思うし、パーティをつなぎ止めるという優秀な人材を見抜けない程の「ふしあな」なのに何でS級冒険者なんだ? とも思いますが。


 愚痴も入ったけど勇者パーティなんて現代で言う音楽バンドみたいなもので、バンドからメンバーが脱退したり解散する理由の大半は「カネと女」が今も昔も相場と決まってます。決して「音楽性の違い」なんかではありません。そんなの体制を取り繕うための嘘です。

今回触れた作品「追放傭兵×悪役令嬢×チート転生者」は検索すればすぐ出てくると思います。

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