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「ヨルを狩る者」連載チュウ

カクヨム漫画原作小説コンテスト応募作品、書き下ろし第三弾「ヨルを狩る者」、第三節まで公開いたしました。
とりあえずここまでで、小島ユウの物語というものがどういう感じなのかは掴んでいただけたかと思います。

「かみさまクラスタ」にしろ「ハルを夢視ル銀の鍵」にしろ、みんな最後には自分の望む未来を勝ち取っています。
強く願えば、努力すれば報われる。思い通りになってくれる。
素晴らしい世界です。

ですが、実際にはそんなことは全然無いのです。
むしろうまくいかないことの方が世の中には多い。
選択に正しさなんて無くて、右に行っても左に行っても間違い、誰かを傷付けるなんて当たり前です。
あるがままに現実を受け入れていたとしても、その現実の先には絶望しかなかったりします。

小島ユウの物語のテーマは、そんな夢も希望も無いものなわけでして。
これを「少年漫画原作」とか。頭おかしいですね、自分。

『ファンタジーが現実の困難を理不尽なまでに引っくり返して幸せになるお話』が今の流行ですよね。
異世界転生とか、チートとか、みんなそういうご都合主義的な物語ばかり。
昔、パワープレイ系の物語が流行ったときも、似たような感じだったと記憶しています。
その後の亜種の発生の仕方もほとんどおんなじ。

なので、昔書いた小島ユウの物語を思い出して、また書きたくなってしまったのです。
どう転んでも、現実は何処までも冷たい。
都合の良い救いなんて存在しない。
どんなに頑張っても、足掻いても、本当に欲しいものには届かない。
・・・いや、ホントに酷いな(笑)。


おっと、まだ二回分残っていました。
残りはまたこのエピソード「night goes on」が完結した際にでも。

トンネルの先に待つものが何なのか、なんとなくお判りいただけているかとは思います。
ただ、そこで何が起きるのか。
この物語が、救いを用意しているのかどうかは別問題です。

仮に、何かがあったとしても大丈夫。
小島ユウは、今まで自分が書いてきたキャラクターの中では最強です。
きっと彼女が、みなさんを夜の闇の中に静かに寝かしつけてくれるでしょう。


ではあとほんの少しだけ、目を逸らさずにお願いいたします。

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