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新章公開:寝殿造とか調度品とか

https://kakuyomu.jp/works/16817139557879395382/episodes/16817330648747512746

 五の巻「ひめとくちなは」。

「堤中納言物語」の「虫愛づる姫君」、以前公開した一の巻は、その前半部分をアレンジしたものだったのですが、今回はその残りの後半シーンを改作しました。
 「虫を好むという風変わりな姫の噂を聞きつけた公達が、これならどうかと蛇の作り物を姫に送ったので、さぁ大変……」というくだりです。そして、父親の大納言が自ら太刀を持って駆けつけるのは原作通り。ただし原作ではドタバタと冠してもいいくらいのコミカルなシーンですが、それを本作ではスリラーとして改作。やりたい放題書き換えましたが、あちこち都合のいいところだけは原作準拠、そこはこだわったところです。

 今回苦労したのは「平安時代の貴族のくらし・住まい編」。ただこの辺りは書籍でもネットでも沢山資料があって、調べるのはそれ程苦ではなく。
 問題は「でも、調べたそのままで通じる?」という塩梅の問題。母屋だの渡殿だの廂だの、単語を並べればそりゃ平安っぽくなりますが、それで読者に通じるのか、不親切ではないのか、という……
 結果はごらんの通りで、「細かい所はわからなくても、筋は通じるだろうから、雰囲気重視!特殊な用語も書きっぱなしで押し通す」。
 平安用語はアクセサリーとして流し読んでいただければ幸いです。

 前回の近況ノートでも触れましたが、「野槌」はいわゆる「ツチノコ」です。這わずに尺取虫のように歩くのはツチノコだから。

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