【執筆中のつぶやき】
キャラクターの「装備品」。
「そのキャラが持っている」ことを、読者はどのくらい記憶してくれているのでしょうか?
勿論、「母の形見の指輪」を持っていたために、主人公が事件に巻き込まれる――というような展開であれば、誰もが覚えていると思います。
しかし、主人公ではなくて「脇役」が、「いつも身につけている」というだけの装備品だったら……?
私の執筆中の作品の中に、「赤いバンダナ」を額に巻いている「脇役」がおります。
それは、亡くなった恋人が彼に巻いてくれたものなのですが、初登場から、そんな説明は書けません。なにしろ、脇役ですから。
しかし、いずれ「亡くなった恋人」の話がでてきたとき――
○「あー! 彼がいつも巻いているバンダナは、そういういわれがあったのか!」
×「えっと……? バンダナなんて、巻いていたっけ?」
――ですよね? ○のほうであってほしいですよね?
そんなわけで、彼がバンダナを巻いていることを読者に印象づけるために
しきりに手で触れさせてみたり……、
怪我をしたときに包帯代わりに傷に巻かせてみたり……、
――と。
作者としては地味な努力(描写)を重ねてきました。
さて。
その努力は実ったでしょうか?(読者のみぞ知る)
【次回予告】
『リュイセンが反省房に入れられてしまって、会えなかったの』
メイシアからの連絡に、ルイフォンは愕然とする。
けれど――。
「まだ諦めない!」
そして、ルイフォンは、次に取るべき行動を即座に閃かせた。
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 第二部 比翼連理 第八章 夢幻の根幹から
8.重ね結びの光と影-1
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517/episodes/16816927861511974768 (公開時間になりましたら、アクセスできます)
明日、金曜日 20:20 公開です。
※第二部 第八章(本編23話)は、
2021年12月3日 ~ 2022年5月6日 毎週金曜日 20:20 定期更新です。
【制作ノート】
以下、恒例の執筆裏話「制作ノート」です。
(少しネタバレを含むため、スペースを空けます)
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「タオロンとファンルゥ」
物語は、予定変更の連続で、ややこしい状態になっています。
分かりにくくないでしょうか……?
さて、今回と次回のエピソード『重ね結びの光と影』。
スポットがあたったのは、タオロンとファンルゥ、でしょうか。
(エピソードタイトルに「光と影」とあるものは、タオロン関係のエピソードなのです。
こうしておくと、あとで目次を見たときに分かりやすいかなぁ、と)
初登場時から「刈り上げた短髪と額の間にきつく巻かれた赤いバンダナ」を身に着けていたタオロンですが、ここでようやく、その謂れを語ることができました。
(ファンルゥの幕間『雲上の手紙』でも、少し触れています。
〈蝿《ムスカ》〉の命令で、メイシアをさらおうとしたときにも、タオロンがバンダナに固執しています)
キャラクターの容姿を細かく書いても読者の負担になるだけ――という話も聞きますが、「猪突猛進」のタオロンは、割とイメージしやすい外見だろうから、バンダナをプラスしても許されるだろう……と。そんな感じから生まれた設定でした。
さて、物語の現状。
ルイフォンやメイシアたちはバタバタしているものの、今はタオロンやファンルゥも心強い味方です。
大丈夫!
――と思ったら、リュイセンを助けに行った先で、タオロンは血の臭いを嗅いでいるし、メイシアのところに逃げるはずのファンルゥは部屋で寝落ちてしまいました。
更に混乱した状況に……というところで、続きます。
【次回予告】
『ファンルゥちゃんが、まだ来ないの』
小さなファンルゥは睡魔に勝てず、部屋で眠ってしまったらしい。
彼女の安全のためには、タオロンに起こしに戻ってもらうしかない。
その連絡を入れようとしたとき――。
当のタオロンから、風雲急を告げる電話が鳴り響いた。
『di;vine+sin;fonia ~デヴァイン・シンフォニア~』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054881135517 第二部 比翼連理 第八章 夢幻の根幹から
8.重ね結びの光と影-2
よろしくお願いいたします。