《日本書紀・皇極天皇紀》の原文は「伊波能杯爾古佐屡渠梅野倶渠梅多爾母多礙底騰裒囉栖歌麻之之能烏膩(イハノヘニ コサルコメヤク コメダニモ タゲテトホラセ カマシシノヲヂ)」。
書紀本文では、〈仔猿〉は入鹿の喩え、〈米焼く〉とは斑鳩宮を焼くことの喩え、その後の句は山背大兄の髪がカマシシに似ていることの喩えだとしている。
岩波文庫版の註では、「本来は、わらべ歌または歌垣の歌で」云々と解釈している。
カマシシはカモシカのこと。シシは肉のことで、ヰノシシ(猪)、カノシシ(鹿)のように食肉になる獣をこのように呼ぶことがあった。