『百頭綺譚』完結をきっかけに、本作にたくさん評価をいただきました。こんなに厄介な作品を最後まで読んでくれただけではなく、評価までしていただいて、本当にみなさんありがとうございます。
また、貴船美海子さんからはレビューまでいただきました。〈そしてくどい(笑)〉には愚生自身もわらってしまいましたが、〈飽きさせないし読みやすい〉というのは意想外でした。自分自身、〈みんな苦渋の顔をして読んでるんだろうな〉とおもっていたので、読みやすいという反応はかんがえていませんでした。ただ、元来はもっと〈くど〉かった第一稿から、だいぶ、無駄な言葉を削除したので、吉にでたのかもしれません。安部公房の〈小説は消しゴムで書く〉という言葉を、最近よくおもいだします。〈着色料も合成甘味料もたっぷりの駄菓子みたい〉といえば、かつて、筒井康隆が〈小説には美味もあれば珍味もある。小生の小説はさしづめくさやであろう〉というように書いていたはずですが、〈駄菓子〉というのもいいなあ、とおもいました。世界一高級な駄菓子をめざして書くのもおもしろいかもしれません。
ありがとうございました。