何故好きなのかは分らない。
まあ、好きなものとはそういうものです。
ところで気になるのは、幽霊らしきもの=死者。という固定観念。
ひょっとしたら、別次元の人が何らかの手段でこっちに来た時にそう見えるだけかも知れないという可能性を考えている人は居ないらしい。
だから、霊安室がどうちゃらとか、事故現場がうんちゃらとか固執が強くて不思議である。
十数年前に実際に脳神経外科に二年半勤めていましたが、そんな話は1秒たりと耳にした事は無い。
脳神経外科の場合は、胆力、体力、気力を求められる環境のせいか、看護師長以下、がさつで無礼で人でなしで、腕力の強い猛者が揃っていた。
ひょっとすると、幽霊は出現していたのかも知れないが、忙し過ぎて死者なんぞに構っている暇はないから、「うっせーな!!生まれ変わっても病気になったら、もっかい来い!」とか怒鳴りつけて除けた可能性は有る。
彼や彼女らの仕事の的は生者だけですから。
それでなくても、脳腫瘍で脳みそ半分切除して、頭が半分しか無い患者さんが普通に闊歩している院内である。
例えば、片方の目玉が飛び出た霊が登場したとしても、当時の私も冷静に眼科に案内していたと思う。
「うわあ、ご不便ですよね。でも、視神経繋がっている限りは大丈夫ですよー♡。目ん玉失礼しまーす。ガーゼに包んで傷がつかないように致しますねー」とか言った位にして。
脳神経外科は、霊よりも怖い事満載でしたよ。
まず、“こんな病気嫌ーっ!?”カタログ的に直接怖い見本市みたいだったし。
心霊スポットに行ったわけでも無いのに、流しで怪現象を営業している霊の場合の対処法は、“ブチ切れる”です。
お経を唱えてやるとか、そんな優しい事はしてやらなくて良いです。
ウザい、キモい、面倒臭ぇ。何かして欲しいと思うんなら、金払え!の四つです。
こっちが切れた時点で居なくなるので問題ありません。