本日の近況ノートにコメントをいただきました。
まさに、おっしゃる通りかと思います。
生業にするか否かということと、死後、作品が認められるか、という点に関して申し上げるなら、まさに中島敦がそれに近い人生だったかと思います。
中島敦は、他に職業を持ちながら小説を書き続けていました。「山月記」が世に出てから彼はまもなく亡くなりましたが、タイミングが少し違えば、中島敦は作家を名乗ることなく、「山月記」はその死後に出されていたかもしれません。
もちろん、これまでにもそうした作家は、(調べてみなければ明言できませんが)存在したでしょうし、将来、死後にその作品が広く知られることによって、小説家を生業としていなかった作家が出現するかもしれません。
あとは、小説を書く者の人生観に関わる問題かと思います。
生業にするために小説を書き続けるのか、それとも、死後であっても己の作品が残ることを夢想して書き続けようとするのか、あるいは、ただ好きだから小説を書き続けて、それが結果的に、死後か否かを問わず、その作者を後世に名を残す作家とするのか……
己自身にも改めて突きつけなければならない課題です。
貴重なコメントをくださり、誠にありがたく存じます。