ある真面目な大学生が、燃料の研究に励んでいた。
将来は日本有数の家電メーカーに就職し、研究に専念したいと願っていた。
やがて、めでたく大手家電メーカーに入社したものの、研究開発部ではなく暖房器具の営業販売部署に配属されてしまった。
営業だの販売だの、そんな仕事をしたくてこの会社に入った訳ではないのに……。
しかし、それどころではなくなった。
突然、宇宙の彼方に存在する暗黒帝国デンジャラスから宇宙戦艦ヒヤヒヤ号が飛んできて、太陽を攻撃したのだ。
冷凍光線を浴びた太陽は、たちまち氷の玉と化してしまった。
地表の温度はたちまち低下し、人々は「寒い!」「凍えてしまう!」と叫んだ。
まもなく、家庭用暖房器具が飛ぶように売れるようになった。
めでたし、めでたし。
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これは「10行で終わる掌編」という縛りで考えたものだが、よく考えたら「10文」ではないだろうか。
しかし語感的にどうも「10文」は避けたいですね。