子供の頃は「小説が原作→映画化」という流れであれば、まず小説を読むのが筋だろうと考えていた。
モラルといっても良い。
「小説として構想され、書かれた作品」なのだから、まず小説として味わうべき!!
それが礼儀というもの!!
映画を先に見るなど、邪道!!
と、口には出さないが、内心ではかなり強く思っていた。
しかしニ十歳を過ぎた頃から、どうでもよくなってきた。
そもそも、
「あまり知られていない原作→映画化されたものは名作」
というパターンであれば、先に映画を見てしまうのも仕方がない。
いちいち原作にあたっていたら時間がいくらあっても足りないし、ノンフィクションが原作の映画もあるし、チェックするのも面倒だし。
で、言い方を変えると寛容になってきた。
そのまま年を取ってお終い、かと思っていたのだが、最近またちょっと気が変ってきて、どうも映画はテンポがのろくてかったるい。海外のテレビドラマに比べて、邦画はテンポが病的にノロノロしているケースが多い。
という訳で、具体的な作品名は挙げにくいが途中でやめてしまうほど退屈な映画を先ほど見てしまったので、罪滅ぼしに原作の小説を読むことにする。