読み合いではありません。
時折「創作にリアルは必要ない」という意見を目にしますが、そう主張する方々はリアルを「現実世界との一致」という意味で使用しているようです。
一方で「創作にリアルは必要」と主張する人たちは、「作中の出来事やキャラの言動に整合性が取れているかどうか」という視点でリアルという言葉を捉えている。
例えばファンタジーものでは、時たま「そんな便利なものがあるのに、どうして無駄な苦労をしてるの?」と思うことがあります。それは、かの有名な映画「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズにもみられること。具体的には主人公たちがピンチの際に巨大な鳥が助けに来るシーンがあるのですが、あれを見て「はじめから鳥に乗って目的地まで行けばいいのに」と感じた人は少なくないでしょう。もしかしたら原作にはきちんとした理由付けがあるのかもしれませんが、映画を観ている限りでは納得いく説明はなかったように思えます。
ようするに魔法やモンスターなど非現実的な要素の有無を問題にしているのではなく、作り手が自ら定めた作中ルールやストーリー展開などに矛盾や違和感があることを問題視しているわけです。
このような作り手の都合で歪められるストーリー展開やルールを、世間では「ご都合主義」と呼ぶようです。プロの作品ですらそうなのですから、アマチュアともなれば尚更のこと。カクヨムに掲載されている作品にも、矛盾や違和感だらけのものは山ほどあります。まあ、そういう作者に限って「フィクションとはそういうもの」だとか、「面白ければ何でもあり」とか御託を並べて開き直る傾向が強いようです。でもそんな考えを持っている内は、いつまで経っても創作の腕前は進歩しませんよね。
というわけで、この企画では「ストーリー展開やキャラの言動に整合性の取れたファンタジー小説」を募集します。
参加する小説の設定画面で、自主企画欄にある「ストーリーやキャラの言動に整合性の取れたファンタジーの本棚」を選択してください。
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