「無常 ショートショート」を含む小説

　私はこの小さな病室や、陰鬱にだまり込む時計の音や、何よりもしっかりと絡めとる病の存在に慣れてしまった。 　目を覚ますたびに、常に同じ天井と、私の抜け殻のような体が私を待っている…

諸行無常の響き届かず。耳は音を拾えない。 小さな変化は目に見える事なく、その先にある蝶の羽ばたきは学者達の嗅覚に捉えられず。 絶対零度が我の時を止めるとするならば、まるで未来に過…

　或る夏の日に帰省をした「私」は、一匹の猫と出会い世間の無情を嘆く。

新入社員のメグミを、コミュニケーションの心算で居酒屋に誘った。 そこで、メグミから、思わぬ告白を受ける。 前世からタクミの事を愛していたと。 それを聞いたタクミの妻リカは、面白が…

ただ刻一刻と日々が過ぎゆくだけの陳腐な物語か、それとも地球が終焉への一途をたどるだけの無常な物語か。そんな設定なんて作者の独り善がりと自己満足。読了後に自ずと想起させられたなにか…

うるう年のうるう日にプロポーズしようと決意した鈴次郎。しかしできなかった。そのまま無常に月日が流れ、またうるう年のうるう日がやってきた。あれから４年が経ったのだ。