「冬籠り」を含む小説

※完結まで執筆済み、全42話予定。 桜子という春めいた名前を嘲笑うかのように、私の人生はいつも冬の中にあった。 縁の糸で吉凶を判断する特殊な家系に生まれながら、悪縁ばかりを引…

この森には、毎年ひとりかふたり、迷い込んでくる人がいる。 かつて「もう生きたくない」と思った者たちが、吹雪の中をさまよい、この場所へ辿り着くのだ。 私は彼らを保護し、暖炉の火で…

「旧文明には、永遠の愛を誓う儀式があったらしい」 イザベルの言葉に、ともに旅をする恋人シャノンは興味津々だ。二人は、冬籠りの支度をしながら、式の準備を進めることに決める。 とうに…

僕たちの前に大きな謎が立ちはだかっていた。 このままでは、年も越せない。 冬籠り 時止む居間に 円き影 恐ろしい結末が、すぐそこに。

〝血縁なんてものは……箱なのだよ〟 そう言いきったセンセイは ときおり沈んだ瞳を輝かせて わたしを甘くさせた 魑魅を、わたしを、殺してくれた

ツキノワグマのプシェは冬籠り中に、一面の風船だらけの世界で風船と戯れて愉しい夢をみていた。 膨らませて、萎まして、突いて、飛ばして、割って・・・ 思い出に残る誰かと共に。 …