「中年戦士」を含む小説

小国シリンドルは、かつての混乱を乗り越え、少年王ハルディール統治の下で平穏そのものの日々を送っていた。 そこにやってきたのはひと組の兄妹と、〈シリンディンの白鷲〉――シリンドルが…

「貴殿を〈白鷲〉と見込んで話がある」。あまり好ましくない話題だが、無視もできない。遠い国で騎士の称号を得た中年戦士は、それに相応しい行いを――まあ、可能な限りはしておこうかと思っ…

パーティを追放された中年戦士ハリソンと同じようにパーティを追放された『爆裂賢者』のリリアンヌが出会ってパーティを組んでその後夫婦となった二人の珍道中の物語であります。 筋肉バカで…

　勇者くずれのカイムはある日、森で一匹の傷ついた猫を拾う。しかし、その猫は無感情で沈着な女忍びが呪いによって変えられた姿だった。一定周期ごとに猫と人の姿を行き来していた彼女は、素…

「お前は〈シリンディンの白鷲〉だな」見知らぬ男が路地裏で彼にそう呼びかけた。 二十年前にシリンドル国を救った英雄と勘違いされた中年戦士タイオスは、そのまま遠い小国の騒動に巻き込ま…

　かつて、人類の希望という存在でありながら、戦争の兵器として人類に牙を剥いた勇者がいた。帝国勇者と呼ばれたその男は、やがて戦火の渦中に姿を消した。 　それから三十年。死んだと思…