「ダークヒーロー 一話完結」を含む小説

世界が終わるその時に、全ての真実が明かされる。 悪役は悪役だ。それ以上でもそれ以下でもない。だが、悪役にだって、悪役になった理由が、経過が、ある。 悪役達は己が夢のため、欲望…

「無敵の人」―――社会的地位を失い、犯罪に躊躇を示さない人。 ネットスラングとしてあるこのワードの被害者である指宿　命。彼女は元・警察官であったがその身を引き、闇に染まっていく。…

神居市北区の喫茶店「すのうどろっぷ」。 客のいない静かな店で、マスターの矢上亘は今日もカフェオレを淹れる。 「ですわ」と微笑み、丁寧に料理を振る舞う彼の過去を、 バイトの心春は…

黒煙街──ネオンと煙の夜に生きる、三人のアウトロー。 詩を語る爆破魔、沈黙のスナイパー、ギターで殴る不良詩人。 路地裏で育った悪友たちは、今夜も静かに世界へ伝説を刻む。 これは、…

　この世界には二種類の人間がいる。呪いを身に宿した忌躯と、祝いの力を持った祝與である。 　 　攻撃的な『能力』を持ち、人々に危害を加える可能性が高い（と一般的に思われている）忌躯…

　ブラック企業の営業職として心身ともに摩耗していた一人のサラリーマンは、世界征服を企む悪の秘密組織「ブラックロンド団」に人体改造され、炎を操る怪人「ファイヤースパーク」として生ま…

神々の愛で満たされた完璧な匣庭《ビオトープ》で、銀髪の少女ソフィアは虚無を抱き、「死」という概念を世界に解き放つ。彼女の触れるもの全てが滅びへと誘われ、楽園は血と憎悪に染まる。こ…