現在開催中の新しい創作フェス「ナツガタリ'25」では、バラエティ豊かな5つのコンテストで作品を募集しています。今回はその中から「【高校生限定】カクヨム甲子園2025」の応募作を6作品ご紹介します。
芸術にコンプレックスを抱く高校生が科学部の仲間と科学の全国大会に挑む物語、祖母の死を前に涙を流せなかった青年と感情出力AIの物語、年老いた二人の女性の友情を描いた物語、魔王が支配する世界に訪れたハッピーエンドのその先の物語、閉館が決まった小さな映画館の最後の上映に通う青年が謎の美少女と出会う青春物語、村に雨を降らせるために贄となる親友を見送る少女の物語、と内容も様々です。
goodレビューを見て気になった作品があれば、ぜひ読んで高校生作者の皆さんに感想や応援を伝えてみてください。また、今回の特集では紹介しきれなかった参加作品がたくさんあるので、今後もぜひカクヨム甲子園応募作品への応援をお願いいたします。
最後に、「ナツガタリ'25」では「ナツガタリミッション」というキャンペーンを実施中です。作品投稿やレビューなどのミッションで得られるポイントの順位に応じて、プレゼントをGETできる企画です。読書を楽しむ方のための「読者ルート」もありますので、ぜひご参加ください!
※本特集は各コンテストの選考とは関係ありません。
理系×青春!
決して器用には生きられない主人公たちが、空を飛ぶために力を合わせて高校生科学大会へと挑む物語。
マルハナバチやソースコード、音波・光波や宇宙など科学ネタを比喩表現に取り入れた地の文や独白が、目新しい表現かつ自然に読めて圧巻です。ストーリーもさることながら、作者様の文章表現力にも★★★です!
祖母の葬式の帰り道に泣けないことを考える主人公。頭によぎるのは『感情出力AI』という本人に変わって、その場に相応しい感情を出力してくれるAIの存在だった……。
目的と手段の入れ替わりと、人間の生活を豊かにするためのAIが持つ存在意義。
物語を通して、AIに対しての付き合い方を考えてしまうような。少し皮肉的にも受け取れる展開や表現が魅力的でした。
AIが身近になった今だからこそ、読みたくなる、読んでほしい一作です!
素晴らしい作品をありがとうございました。
南ヨーロッパの美しい風景の中に居る2人の女性。
年を重ねる、という事がテーマです。
年を重ねると病やパートナーの問題にも直面しますが、それを優しく包み込んでくれる。
そんな素敵な作品です。
是非!
壮大なストーリーです
RPGをやっているような
ストーリーは確かに勇者が魔物を倒して
終わってしまうのですが
その後の
アナザーストーリー的なものは確かにありません。
それぞれの市民の暮らしが
敵の1族の暮らしが
どうなってるか、その辺を考えたことがないかもしれません。
その辺を考えさせられます。
高校生が書いたのですね。
今時の高校生、本当にすごいなぁって思います
閉館する場末の映画館。最後の上映に通う青年が出会う謎の少女。数々の懐かしい映画タイトル。
これだけで、私にとってはご馳走ですが、非現実的な仕掛けが見事で、最後まで一気読みです。ラストの余韻も、まるで昔の名画を観た感覚で、素敵な作品です。
長さもちょうどいい。お勧めします。
大人というにはまだ幼く、子供というには成熟している。
大人と子供の間にある、どちらともつかない繊細な時期に、命という愛を全て背負って、これからを生きて行く。
同じ年齢の二人の少女。
雨が降らず、贄を出すこととなる。
どちらが選ばれるか分からない中で、死にたくない、かといって死なせたくもないと恐怖し、葛藤し、下された決定に安堵してしまい、それ故に後悔する。
小さな箱庭の中で育まれた友情と愛情が、確かにそこにあったのだと伝わってきます。
だからこそ、ラストの展開が切なくも美しい。
タイトル通りに、これからの鈴は、雨が降るたび「恋う」のでしょうか。
生きるという事を改めて考えさせられる作品です。
是非読んでみて下さい。