朝読で読みたい、5分で本の世界のとりこになれる物語を募集!
2,412 作品
このたびは『「5分で読書」短編小説コンテスト』へ多数のご応募をいただき、誠にありがとうございました。
選考をいたしましたカドカワ読書タイム編集部より、総評を述べさせていただきます。
編集部では、小学校高学年から中学生の若い読者、これから読書が習慣になるであろう未来の読者たちにどのように小説のおもしろさを知ってもらおうか日々思案と挑戦を続けております。
選考にあたっては「うれしくなった」「せつなくなった」「グッときた」「驚いた」「スカっとした」など、読み始めと読み終えたあとで変化する気持ちに注目いたしました。「だれにも言えない恋(恋愛)」ではその胸のうちに秘めた恋の行方を登場人物たちと一緒になってドキドキ味わいたい。「5分で解決探偵、あらわる(ミステリー)」では予想を裏切ってほしい、最後に驚かせてほしい。そんな読者の期待に応えてくれた作品を高く評価させていただきました。
「だれにも言えない恋(恋愛)」テーマからは大賞1作品、優秀賞4作品。「5分で解決探偵、あらわる(ミステリー)」テーマからは優秀賞4作品を選出いたしました。
大賞受賞となった「狼少女の恋わずらい」は、好きという気持ちをウソとすることで誰にも言えないはずのことを“言い続ける”主人公のせつなさが心に刺さりました。そして、この恋は叶わないのではないか……というところで嬉しさに繋がるイベントが用意されており幸せを予感させる結末が高い評価に繋がりました。
「だれにも言えない恋(恋愛)」の優秀賞4作品もそれぞれ秘密の想いを抱えた人物同士の関係性が繊細に捉えられており、共感性の高さとちょっとした裏切りのバランスがとれた作品が多くありました。
「5分で解決探偵、あらわる(ミステリー)」の優秀賞作品に関しても、若い読者がイメージしやすいシチュエーションからの意外な結末がそれぞれ個性をもって展開されておりました。さらには、そこに感情の大きな揺さぶりもプラスされるとさらに高い評価がされたのではないかと考えています。
今回の受賞作は「5分で読書」シリーズの短編集として書籍化予定となっております。
たくさんの若い読者の感情を揺り動かすような作品を編集し、多くの人の手にとってもらえる本となるよう努めてまいります。
受賞作の刊行を楽しみにお待ちいただければ幸いです。
該当なし
「美術館にある宝石『コーラルサファイア』を今晩午前零時にいただきに参ります」
盗めないものはないと言われている怪盗ルブレッドから予告状が届いた。
迎え撃つは警部をはじめとする警察の精鋭八人と名探偵ハウスズ。
今ここに名探偵対怪盗の頭脳戦が始まろうとしていた!
昼飯を食べていた誠人は幼馴染で風紀委員の優美から相談を受ける。内容は、先日に高校の近所の店で起きた窓ガラス破損事件の犯人捜し。ただ、優美が本当に悩んでいるのは事件のこと自体ではないらしく……。「メインの事件とはあまり関係ない謎とモヤモヤ」に二人が挑むの青春ミステリー。
春から都立高校に通うことになった分島亜子は、地元から単身で東京へ引っ越すことが決まった。
亜子は駆け出しの探偵だ。
偶然ホームページで見つけた、格安で借りられると噂のアパートを内見するため立川の不動産屋を訪れる。
なんでも、そのアパートには亜子と同じく、探偵業を営む者ばかりが住んでいるらしい……。
そしてアパートの担当者を名乗る掛田という男は、亜子に『探偵アパート』へ入居するための、ある条件を提示してきたのだった。
文化祭前夜のミステリ研で、ダイヤ(プラスチック製)が消えた。これは先輩からの挑戦状である。“俺”は振り回されるだけで終わらずに、この謎を解くことができるのか?
「好きですよ、先生」
そう告げてみては、二言目には嘘ですと笑う。そうすることでしか、
わたしは気持ちを告げられない。
文芸部部長の天川先輩は甘いものが好きだ。
特にチョコレートのお菓子をよく食べている。もちろんビターよりもミルク派。
彼は変わっているけれど面倒見がよく、困ったことがあればさりげなくフォローしてくれる。
また普段の飄々とした態度とは裏腹に、自作への妥協は一切なく、そのこだわり抜かれた作品は心を動かす。
……ほら、私のほうが先輩のことをよく知ってる。
恋人の双葉先輩より、ずっと。
中学生の主人公・澄川肇子は、学級担任の教師・石黒和樹を好きになってしまった。
誰にも知られてはならない禁断の恋の扱いに悩む肇子は、“ある方法”で恋愛感情を発散する。
望み薄な初恋は果たして報われるのか。
学級日誌と一本のペンが織りなす、誰にも言えないファーストラブストーリー。
美桜はお姉ちゃんである舞花の机を漁るのが日課です。悪趣味ですね。なので喧嘩が絶えません。
でも姉妹だから、誰にも秘密にしておきたいことは、小さいときからいつも二人で分け合ってきました。
嫌いだけどいつでも味方なのです。
「「5分で読書」短編小説コンテスト2022」の中間選考の結果を発表させていただきます。
多数の力作を投稿してくださった皆様、並びに作品を読んでくださった皆様には、改めて深く御礼申し上げます。
※掲載の並びは作品のコンテストへの応募順となっております