前略　あの頃のオレたちは、未来と今がつながるなんて信じていなかったけれども……

　入学早々、所属する部活が、先輩の不祥事で無期限活動停止となったため、小池修兵は平穏だけの高校生活に嫌気がさしていた。

　保健室での昼寝を切り上げて、教室へ戻る途中で学級委員の佐伯美鶴とぶつかってしまう。

　その時、拾い上げた『特務調査員急募中』の案内板を見た修兵は、補習後に美鶴に頼み込んで『花ノ杜学園ジャーナル』の活動参加を志願した。

　『学園ジャーナル』の主宰にして、校内屈指の優等生、高梨六夜との出会いをきっかけに、修兵は自身が巻き込まれた『神隠し』の真相に辿り着く。

　全ての元凶となった、高名な画家を巡る因縁と不都合な真実が、二人の掌の上で変貌を遂げる。