概要
飛鳥時代。ある一人の幸せな女のものがたり
時は飛鳥時代。筑紫の国の貧しい生まれの那珂は数奇な運命を辿っていく。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!歴史の闇に消えた中皇命の正体
中皇命という、万葉集などに名を残しながらも正体が謎に包まれた実在の呼称。
本作は、その正体がもし「身代わりを立てられた一人の女」だったなら……という大胆な仮説を、説得力を持って描き出しています。
きらびやかな宮廷文化と、その足元に広がる獣のような民衆の暮らし。
その両極を知る那珂だからこそ語れる、冷徹でいてどこかユーモラスな視点が、教科書の中の歴史に血を通わせます。
「人は稲と同じ。刈られるほど、実っていくもの」
夫への執着、母への思い、そして天皇という重責。
すべてを飲み込み、最後には大陸というさらなる未知へと目を向ける彼女の姿に、真の強さを感じずにはいられません。