このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(382文字)
鋭利な刃物(物理ではなく)で切られた気分です。一番近い存在が一番の怖さの源という恐ろしい事実を淡々と描いています。言葉は不穏当ですが、面白いです。
シュレーディンガーの「箱」を再現した、素晴らしい作品です。読めば読むほど、その完成度の高さに唸らされます。稀に見る傑作です。ぜひ一読を。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(143文字)
娘が母を殺すに至るまでの過程が、冷徹なほど淡々と描かれていて、ホラーミステリーの空気感を高めています。娘が私立女子中学に入学しても、娘に恋人が出来ても、この母は、とにかく娘を認めません。なかんずく、生まれた娘を見て言った一言が、「なんだか泣き声も変だし、顔も青白くて、死んだ魚みたいで気持ちが悪い」。これは母からの、言葉の虐待に耐えられなくなった、娘の復讐劇、いいえ自己救済の話なのかもしれません。最後に出てくる父も、母同様、毒親で、似たもの夫婦というアイロニーが利いています。
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