娘が母を殺すに至るまでの過程が、冷徹なほど淡々と描かれていて、ホラーミステリーの空気感を高めています。娘が私立女子中学に入学しても、娘に恋人が出来ても、この母は、とにかく娘を認めません。なかんずく、生まれた娘を見て言った一言が、「なんだか泣き声も変だし、顔も青白くて、死んだ魚みたいで気持ちが悪い」。これは母からの、言葉の虐待に耐えられなくなった、娘の復讐劇、いいえ自己救済の話なのかもしれません。最後に出てくる父も、母同様、毒親で、似たもの夫婦というアイロニーが利いています。
もっと見る