八〇〇円

屑木 夢平

八〇〇円


閉店間際のドラッグストア

シャンプーが切れてしまったのだ

リンスは余っているのに

そういう人生を歩んできた


マフラーを外しただけで

静電気に怒鳴られる

敵しかいないらしい

わかりきったことだが


投げ売りされる奴らに

止まない同情と反感

ワゴンセールの底が

明日帰る場所になる


だからこいつを買ったのだ

断じて安いからではない

売れ残った夏のDiane

お試しセット八〇〇円

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