風邪が長引いて近況ノートを更新できずにいる間に、『報われない子どもたち』が完結しました。
( https://kakuyomu.jp/works/16818792438889685168 )
本作はジャンルとしてはSFになるのだけど、僕は自分のSF作品は常にSFの皮を被った別のなにかだと思って書いています。本作を書いたのはもう10年近く前ですが、SFの皮を被った純文学だというつもりで書き上げました。もはや純文学とそれ以外の境界は曖昧になりつつあるので、あまり意味を持たない試みかもしれませんね。
執筆する上では、人間とコラージュとの間にある決定的な違いを常に意識するよう努めたつもりです。コラージュだって僕ら人間と同じだという感じを出しつつも、コラージュが境界線を越えて人間側にやってくることは決してない。その絶妙なラインを狙って書きました。シンはきっとセナのことを同じ人間として思いやっていただろうし、おいどんがシンの立場なら同じことを思うだろうなと思います。でも、基本的人権を持たず、人ではなくモノと定義されるコラージュに対して、あなたは私たちと同じ人間だと言い放つことほど残酷なものはないともまた思います。そういう、コラージュのコラージュとしての尊厳みたいなものを考えながら、慎重に書いたシーンがいくつかありました。
決して明るい物語ではないのですが、読んでいただけると嬉しいです。