概要
さあ参りましょう、新しい世界へ
75歳を迎えひとりで暮らす良平は、幼少期の夢を久々に見たことをきっかけに、変わり者だった祖母について回想する。特に強く印象に残っているのは、酒に酔うと必ずやって見せた、両手を使った仕草のことだった。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!郷愁が胸を打つノスタルジア・ロマン。
迷信深い祖母は、昔の私によく謎めいた話をこぼしていた。
いつも同じ話だからと、当時の私は煙たがっていたが、今となってはなぜだか印象深い。
私が祖母と同じくらいになった時、自分以外は誰もいなくなった。
だからなのか、よく見るのだ。
昔の家に戻る夢を――
・
読んでいて懐かしい気持ちになる作品。
祖母と孫の距離感、今はなき古い実家、迷信の内容、あたたかな雰囲気――
思い出による補正も加味されているだろうが、家族と話す時のくすぐったい感覚が、上手く再現されている。
得ていたのに得ていない、気付いたときには取り戻せない。
そういう不思議なやるせなさが、郷愁とな…続きを読む