概要
現実(ファンタジー)は、幻想(リアル)を否定する楔である。
かつて人間が奴隷として生み出した獣人たちが、滅亡した人間たちを旧人類と呼ぶ遥か未来の地球。緩やかに繁栄し、緩やかに衰退することを悠久に繰り返す世界には、時折、調停者あるいは監視者として永遠の命を与えられる者たちがいる。誰もがいずれ永遠の中に己が使命を見出す中で、永遠を得たばかりの少女リリには何もなかった。覚えているのは、惨憺たる過去と虫食いになった幸せの名残だけ。そして、ちいさな一歩を踏み出す勇気が、天秤を揺らす物語になる。
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