神様が僕を裏切り続けるんだけど。最後に希望が残ってるのか、パンドラの箱に。

60年代のアメリカのような世界。

ジュード・マイアー、十七歳時点で百七十センチ、五十三キロ。髪も瞳も灰色。真面目。おとなしい。授かった能力は『詰まりを取る』こと。
家では生まれてずっと、存在を無視され、やっと自立出来そうだったのに目前でオメガになっちゃった……。

親の愛もない、能力はちっぽけ、第二性はオメガ、裏切り。まるで角の取れないリバーシのように、いつもひっくり返される。
目の前まで来た愛も希望も、次々と儚く消えてしまうけど、手にするまでもがき続ける。

砂漠に雨が降るような奇跡が起こるように、応援してください。