≪リザルトその2≫
『記すするトレーニング』はその名の通りトレーニングを目的としているため、10エピソードごとに振り返って総ざらいしてみる。
・こんな学校はイヤだ、どんなの?
いわゆる「短考大喜利」で競うサイトに常駐していたこともあるのだが、集合知のスピードや質が向上しつつある近年の「攻略」「ハック」ブームの波に大喜利も抗うことはできず、そういった取り組み方をしている人が多く目についたので離れてしまった(それはそれで面白さを認めてはいるのだが)。
しかしやはり大喜利そのものは好きなので、霊魂のみで大喜利のことを考えるなどしている。
今回は大喜利と非大喜利の違いとは何なのかについて考えてみたのだが、要するに状況しだいでしかないというか、大喜利の場で聞かれれば大喜利だし、非大喜利の場で聞かれれば非大喜利だろうという、何ら革新性のない結論に落ち着いている。
ただ非大喜利的返答は大喜利的返答にも聞こえ得るという話で、まあ結局大手を振って「こんな学校はイヤだ、どんなの?」大喜利がしたかっただけなのである。
・サ変動詞より「を」を込めて
当初は【ゆるぼ】とタイトルの頭につけていたのだが、見栄えが悪いので外した。
そもそも募集をかけたいとも思っていないし、読んでもらえればわかる通りとても募集をかけてどうにかなる内容ではない。
いま読み返すと「そうか??」となる内容で、勢いだけで書いているのがよくわかる。
ただ「感動をする」「爆笑をする」など確かに不自然には思えるし、とくに「判明をする」はその違和感が顕著だと思う。
しかし結局のところは普段見慣れているか、聞き慣れているかによるところが大きいのではないだろうか。
ひと月後の自分からも共感性が低い文章が生み出されるのもトレーニングならではかもしれない。
・サンプル恵贈限界額
Xに流れてきたマフィア梶田氏のポストを読んで思い付いた内容。
「献本」ならぬ「献ゲーム」の風習は昔から業界にあるものなのだろうか。
本当はタイトル通り「限界額」を考えたかったのだが、「献宅」に辿り着いた時点で満足してしまいどうでもよくなった。
あと
これが
やりたかっただけでもある。
・天文学的天文単位
めちゃめちゃ自分っぽい文章。
ネットから切り取ってきた情報をコラージュして「命数法」の串で貫いているだけでとても料理とは呼べないが、書いていて楽しいパターンではある。
「天文学的数字」の先にあるのは「仏教的数字」だという意味合いの話は疾うに言われていると思うが、FUKASETSUFUKASETSUTENはしょうもなさすぎて誰も言ってないだろう。
こうした巨大数を取り上げた笑いは芸人界でも年々インフレの流れがあると思っているのだが、個人的にはにじさんじ所属のバーチャルライバーであるレオス・ヴィンセントがそれらを飛び越えて「IQ1万垓」という言い回しをしているのは特筆しておきたい(さらば青春の光の『ぼったくりバー』では那由多や不可思議まで到達しているが、あれは少し今回の話の性質とはズレる)。
「垓」は一般的に認知される巨大数からは少し距離があると思うが、ネット民にとってはいわば「みんな知ってる」値だと思う。
平成でいう「兆」にあたる令和おもしろ巨大数の限界は自分も「垓」くらいの認識なので結構共感している。
そこに「1万」をつけるのも性格のブランディングが表れていて良い。
その先の「𥝱」は響きがおもんないんだよね。「じょ」て。
つまんな巨大数の代表格かもしれない、「𥝱」。
・ドラゴンカーあいさつ
ワード先行。意外と見たことないなと思った。
なにげにこのシリーズで初めてセリフを用いたが、最初がこれかよという気持ちもある。
純愛バージョンもほしいよね。幼馴染とか、部活のマネージャーとか、先輩後輩とか。真っ当なドラゴンカーラブコメがあってもいい。
・ランダム商法(強い悪意の香り)
「ヴィラン日本語」と呼んで何となく気にしてはいた概念なのだが、ようやくまとめて言葉にできた。
「商法」という言葉に気付けたのが大きかった。法律を意味する「商法」でない限り、本当にネガティブな使われ方しかしてないよねこの単語。
「連中」については今年に入ってからブログでも取り上げたワードなのだが、そういえばこういう言葉の仲間、いやこういう言葉の連中のひとりじゃないかと思い放り込んだ。
・コロンブスの卵 if
マジシャンの方が「『コロンブスの卵』という言葉の面白いところは、ここには『卵は立たない』という先入観があるところだ」という旨のことを書いておられて、いたく感心した。
手品の種を次々バラすようなショート動画もたまに見かけるが、そんな時代でも本当に面白い手品はたくさんあって、騙されるのが気持ちいい。
手品の話になってしまったが、本当に目の前で卵を立てたやつに対してコロンブスが「お前顔キモいねん」とか言ってたら爆笑してしまう自信がある。
・びっくり箱を開けたことがある人を探しています
「びっくり箱 絶滅」というタイトルだったが、一日に四本更新する暴挙における最後の一本で、言葉の響きが面白かったのでそのタイトルにしていた。
しかし冷静に読み返すと、モキュメンタリーホラーにも言及しているのにこの内容でこのタイトルにしない理由がないだろと思い変更した。
なんだか裏の裏に行っている気もするが。
実はこれもかつてブログに書いていた内容の改変で、その時よりも真っ当に向き合ってみてはいる。
実際びっくり箱を今のホラークリエイターやアーティストが本腰入れて作ったらどうなるのかはかなり見てみたい。
映画やゲームにおいてはジャンプスケアがびっくり箱の系譜ではあると思うのだが、それも嫌われがちなのでどう料理すれば受け入れてもらえるようになるのだろうかと考えると、結構可能性を感じる。どうだろうか。
・端的と冗長と(使いかけのティッシュ箱がある)
個人的ベストは今のところこれなのだが、そもそもそんな読まれてないだろう。
今のインターネットにおける異常な断罪熱は実害を伴うケースも多く、身を守る手段としての「開示請求」は、新語・流行語大賞などに選ばれないタイプの本当の定着語であると感じている。
その話には直接的には言及していないのだが、これを書こうと思ったのは問題を起こした際の謝罪を巡る人々の状況を目にしたのが少なからず関係しているので、ここに付記しておく。
・攻撃2
締め方にかなり難儀したが、上手い具合に冒頭と暴走を繋げる名詞が出てきた。何らかあるものですね。
この倍は考えていたのだけれど、さすがに色んな方向で遊べすぎる題材なので控えることにした。
『愛のメモリー』のアレンジは全部『愛のメモリー2』とか、「x回やってもエアーマンがたおせない(x≧1)」とか、一個入れてしまうと無尽蔵に関連が出てきてしまうものは良くないとわかった。
記すするトレーニング
記すするトレーニング chief @captainchief64
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