第九話『魂の彷徨う場所』
「ここが『メネスの
剣士ケビンたち一行は
「これが
魔術師アルミラの言う通り。出立前に写真で見た
保護者役のアフロ侍ショウジローは静かに分析する。石片を見ると、粉末になるまで細かく砕かれている。
竜巻や雷でもこうはならない。しかも、この『メネスの
「……ふむ……これは自然に砕けたんじゃないな」
「こんな真似ができるなんて……一体、誰の仕業だ?」
この
……まあ、それ自体は日常茶飯事で何らおかしい事ではないのだが……一日くらい平和な日は無いものか。
『……
その時、空間を包むように声が鳴り響く。それは
その声に背筋が凍る三人。そして何者かがケビンの足を
「……う、うわわわわっ!?」
「ケビンッ!?」
そのままケビンを遥か上空へ投げ飛ばした!!受け身も満足に取れないケビン……これはケビンのレベルの低さが悪い。
そこに薄ぼんやりとした霧が人影として収束していく。そして鎧を着て、青龍刀を手にした武人の影が形成された。
「何だコイツ……
「
ミカサ女史の話では、今回は
しかも近年の研究では
それでも存命の生物と比較すると、再現率はお粗末なもの。言葉を発するものなど、見たことも聞いたこともない。
では……今、目の前にいる
「……ん?」
ショウジローは草葉の陰の
オークとは豚の頭部と人間の体を持つ巨人。怪力で知られるが動きは鈍い。確かに今の三人には適切な相手……だったが。
「このオークの群れの
このオークが生きていたら、この三人でも骨が折れただろう。だが、オークたちの死因とされる傷は太刀傷だ。中には肉厚なのに両断されているものもいる。まさか……、
「……この
『いかにも。我の眠りを妨げるものは全て斬り払うのみ』
この
「あなた……武将『
この迷宮学園には千年以上の歴史がある。その歴史の中では疑似国家が組織されたこともあった。
『
「
ショウジローは困惑しながらも刀に手をかける。しかし、
『ミ……カサ?今、ミカサと申したか?』
「ん?そうだが……まさか知っているのか?」
『おお……ミカサ……何と……お前たちはあの女の使いか?』
「そうだ……彼女の知り合いならお主と戦う理由は無い。再び丁重に
正直、勝ち目のない戦い。ここで手を引いてくれれば、それに越したことはないのだが、
『そうは……いかぬ!!』
「な……何て霊気だ。恨みの強さが伝わってくる……!!」
場の空気は瞬時に凍り付き、
『我は……あの女の料理を食して、命を落としたのだからな!!』
「「……はあ!?」」
……計算が合わない。ミカサは明らかに三十代の女性。それに代わって
『嗚呼……憎たらしや、ミカサよ。死した我を
「ショウジローさん……何だか、この人かわいそうだわ……」
「ミカサさん……あの人、本当に何歳なんだ?」
「……この御仁は許してくれそうにもないぞ。覚悟を決めろ!!」
この戦闘は避けて通れそうもない。高を
『東国……
迷宮学園ってこんなとこ はた @HAtA99
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