概要
帰ってくるのは、わたしじゃない。
仕事が忙しくて、会社に近い新築1Kに引っ越した。
訪問者を勝手に録画してくれるインターホンが便利で、私は、毎日のように履歴を確認していた。
ある日、深夜帰宅すると、見覚えのない映像と音声が残っていた。
黒っぽい影と、女の声で「ただいま」。
最初は、誰かの押し間違いだと思っていた。けれど、それは毎日、少しずつ時間をずらしながら、私の帰宅時刻に近づいていく。
そして、ついに一致した夜。インターホンは鳴り、扉の向こうで、もう一度声がした。
――ただいま。
訪問者を勝手に録画してくれるインターホンが便利で、私は、毎日のように履歴を確認していた。
ある日、深夜帰宅すると、見覚えのない映像と音声が残っていた。
黒っぽい影と、女の声で「ただいま」。
最初は、誰かの押し間違いだと思っていた。けれど、それは毎日、少しずつ時間をずらしながら、私の帰宅時刻に近づいていく。
そして、ついに一致した夜。インターホンは鳴り、扉の向こうで、もう一度声がした。
――ただいま。
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