暗号屋が解き明かすは、暗号に込められた誰かの心!

幼等部から高等部までが同じ敷地内に存在する巨大学舎、私立桜花堂学園。
高等部1年にして風紀委員会仮所属の鳥羽華子は委員会正所属をかけ、旧校舎に巣くい、「暗号屋」なる怪しい商売を展開する高等部3年・宇徳安吾を追い出すべく元校長室乗り込んだが……。

まあ、失敗したうえになぜか、生徒が安吾の元へ持ち込む暗号の解読に巻き込まれていくわけですね。
それだけなら普通のお話なんですが、テーマでもある「暗号」の設定が非常に魅力的なのです。なんと、最初に「挑戦状」として読者に提示されてるんですよ! 
ある意味で本編が答え合わせってことですね。

この暗号がまたよくできていて、ミステリ好き・パズル好きな方は燃えずにいられますまい。私も燃えました。
回答率0パーセントでしたけど……。

そして暗号のひとつひとつがドラマにきちんと絡められてるのも見所です。
解くだけじゃなくて、解いた先のエンディングも楽しめるお得な作品。ぜひご一読あれ!

(目を持って行かれた“テーマ”4選/文=髙橋 剛)

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