★★★ Excellent!!! 蛙の味はあっさりしてて、ほのかにしょっぱい。 脳幹 まこと 理不尽に道から外された主人公が、底抜けに明るくてトんでる幼馴染サチコとともに人生を脱線するという話。 読み心地は軽快そのもの。障害物のない、どこまでも青い空や濃い緑、白い道が続く、田舎の光景を思わせる。 でも、大人のふたりは知っている。実際はどこまでも続いてはいないことを。 バカをやりながら、アホだと笑いながら、それでも半ば冷めている。肩透かしと空回りを繰り返しながら、それでも諦めきれずにぶつかりたかった。 そんな感じがほのかにしょっぱい。 読み口軽めでしっかり酔える一作。 レビューいいね! 0 2022年10月14日 01:30
★★ Very Good!! 何かを間違えてしまったまま、それでも続くのが人生。 クロウ 本作がテーマしている部分は非常に奥深く、それを丁寧に描いているなと感じました。 努力して夢を達成することができた人生。頑張れずに思い描いたのとは全く違う道を歩いてしまった人生。 色々な人生がある中で、本作は後者、その中でも多くの人が当てはまりそうな生き方を描いているのが秀逸でした。 レビューいいね! 0 2019年4月17日 20:41
★★★ Excellent!!! 薄暗い青春 豆腐数 悲しいような温かいようなうまそうなような、何とも言えない青春を感じる作品でした。各話のパロタイトルも笑えました。文章がとても読みやすい。カエルのからあげを食べながらビールでも飲みたくなるような作品。ビール飲めませんが。 レビューいいね! 0 2018年3月29日 20:38
★★★ Excellent!!! サチコとナカタくんは誰の心にも――白雲尽くる時無し。 北乃ガラナ なにがあるというわけではないが、なにかがある。 強いて言えば、読んだ人の共感を得る作品。 欠片も似つかわしくない体験をしてきた人でも、同様の想いを抱くはず。あるていど歳を重ねた人ならば、そう感じるのではないでしょうか。 ……たしかに、なにかがひっかかる。 これって、なんだろうと考えると「時の流れ」かな……。 読んでみて、是非。 レビューいいね! 0 2017年6月21日 14:49
★★★ Excellent!!! 何度失敗してもいいじゃないか 足掻いても無駄だからカエル獲ろうぜ なるせ悠 冒頭、のどかな田園風景に遠慮も無しに登場する異物。 あまりにも堂々と恥ずかしげもなく飛び交うものだから、 BGMで掛けていた久◯譲の夏の曲が次第に違和感なくなりました。 不格好で不器用な若者よ。足掻くがいいさ。カエルよりも力強く。 いつか台風が来るかもしれないから。 レビューいいね! 0 2017年6月16日 16:32
★★★ Excellent!!! このボクっ娘が可愛い!2017 しのびかに黒髪の子の泣く音きこゆる これでもかっていう言うぐらいの田舎、夢破れた若者、そして変人なヒロインがボクっ娘。おしゃれさと地に着いた生活感が融合していて読んでいると不思議な魅力があります。 中でもヒロインのサチコはボクっ娘で完璧です。小学校のクラスにいたような感じもするけど、こんなに変じゃなかったしこんなに好きにはなれなかったような。凄まじいエネルギッシュさで話をガンガン転がしていく存在で、本当に印象的です。そしてボクっ娘であり、とにかくかわいいのでみなさんにも読んで欲しいです。 レビューいいね! 0 2017年6月14日 14:20
★★★ Excellent!!! これは青春か 桑白マー 蛙の死体が空を飛んでいくのに、なにやら爽やかな空気がある。 汗と努力と涙と 恋と愛と死が出てくるので、 完全に青春群像劇ですね。 レビューいいね! 0 2017年6月9日 13:12
★★★ Excellent!!! カエルの脚を切っては投げるひと夏の文学的青春物語 @OM-AM 各章のタイトルからも村上春樹作品へのパロディ意識を感じますが、全体としてはパロディ要素をやりつつも尖ったオリジナリティを持った作品になっているのではないかと思います。 第一話のカエルの脚を切るどうしようもないダメさを漂わせる夏の光景は、ヒロインの造形とも相まって非常に心に刺さるような、どこかノスタルジックな雰囲気を漂わせており、なんともいえない良さがあります。 行き場のないモラトリアムから主人公がどう動くのか。ストーリーは勿論、作中の雰囲気も楽しみにしながら続きを待ちたいと思います。 レビューいいね! 0 2016年3月31日 19:17