医療要素がブレンドされた、大ボリュームで綴られる青春論理ドラマ。

Web小説としては珍しい医療系ミステリ『深緋の恵投』を書かれた銀鏡怜尚氏の最新作です。
完結お疲れ様でした。

作品内容は、前作のスピンオフ的前日譚で、両作を跨いで複数のキャラクターが出演し、主にヒロインである優梨やその友人たちを巡る物語が繰り広げられます。
ただしスピンオフとはいえ、そのボリュームは17万5000字と前作にも迫る勢い。『深緋~』で活躍したキャラクターたちが躍動する姿を、今作でもたっぷりと堪能することができます。

前作のミステリから現代ドラマへとジャンルのカテゴリは変化していますが、物語が進むにつれて重要なカギとなる医療ネタは健在。
前作から継続して銀鏡氏の作品をお読みになっている方はもちろん、青春小説や理系小説がお好きな方にもオススメです。

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