銃を取り、ナイフを握る。ゲリラ部隊がこの世界で唯一の”居場所”だった

「一人の命を奪うことで得た缶詰、だがこの食料があれば二人の命が繋げるんだ──」

この価値観を突きつけられて平然としていられる人はいないでしょう。
テーマに、作品に、文章に、非常に魂の篭った作品だと感じました。

まるで『ブラッド・ダイヤモンド』や『ホテル・ルワンダ』といった戦場を舞台にしたシリアスな映画のような緊迫感のあるストーリーに、乾いた砂埃が舞い、肌を焼くような日差しが容赦なく照りつける中東の雰囲気が文章から漂ってくるような小説でした。


あと、私がこの作品を読むきっかけとなった甲野直次さんのレビューが非常に秀逸で、作品の魅力と感想を全て言い表しているのではないかと思うほどです。
こちらもあわせてご一読を。

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