最凶のおとぎ話に終止符を打つ最強の切り札たち、ここに見参!

無法地帯となった横浜は高い壁によって外界から封鎖され、
現在では4つの国のマフィアによって共同統治されている。
中国、ロシア、イタリア、日本のマフィアのドンはそれぞれ、
ジョーカーと呼ばれる若きスペシャリストを手札に持っている。

功夫の達人の傅玉林、
全身を機械化したユーリャ、
火砲のエキスパート、ギャビー、
神速の剣客、山茶花。

人間離れした戦闘センスを持つ4人が謎の少女と遭遇して、
事態は加速度的に展開され、バトルは激しさを増していく。
少女はなぜ追われるのか、少女を追う刺客は何者なのか。
やがて見えてくるのは、凄惨な人体改造の実験模様──。

バトル描写の鮮やかさとキャラクターの個性の強さが魅力的。
スピーディに展開される物語は、アニメ映画で見てみたかった。
半面、もたつかせないためだろうが、心理描写は薄味に感じた。
カットバック的に多方面を映すあたりも非常にあっさりだった。

ジョーカーひとりひとりをもっと掘り下げて知りたかったな、
というわがままな感想(特に傅と羅老師が何か好きだ)。
文庫サイズでは仕方ない字数だろうけれど、少し物足りない。
イラスト付きでガッツリ読みたいと思いました。面白かったです。

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