デスペラード・フェアリーテイル/小竹清彦

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★★★ Excellent!!!

無法地帯となった横浜は高い壁によって外界から封鎖され、
現在では4つの国のマフィアによって共同統治されている。
中国、ロシア、イタリア、日本のマフィアのドンはそれぞれ、
ジョーカーと呼ばれる若きスペシャリストを手札に持っている。

功夫の達人の傅玉林、
全身を機械化したユーリャ、
火砲のエキスパート、ギャビー、
神速の剣客、山茶花。

人間離れした戦闘センスを持つ4人が謎の少女と遭遇して、
事態は加速度的に展開され、バトルは激しさを増していく。
少女はなぜ追われるのか、少女を追う刺客は何者なのか。
やがて見えてくるのは、凄惨な人体改造の実験模様──。

バトル描写の鮮やかさとキャラクターの個性の強さが魅力的。
スピーディに展開される物語は、アニメ映画で見てみたかった。
半面、もたつかせないためだろうが、心理描写は薄味に感じた。
カットバック的に多方面を映すあたりも非常にあっさりだった。

ジョーカーひとりひとりをもっと掘り下げて知りたかったな、
というわがままな感想(特に傅と羅老師が何か好きだ)。
文庫サイズでは仕方ない字数だろうけれど、少し物足りない。
イラスト付きでガッツリ読みたいと思いました。面白かったです。

★★★ Excellent!!!

滅茶苦茶テンポが良いです。会話がオシャレでスッと引き込まれて一気に読み切りました。というか途中でやめられませんでした。連載なのは知っていましたが、一話ずつなんて無理です。アップルジャック風かな、と思いましたがさらにその先に行きましたね。
戦闘シーンの迫力も流石です。映画を見ているようでした。
あ~、面白かった。

★★ Very Good!!


 テーブルの上に山と積まれた札束を崩し、真っ赤になった大男が手持ちのカードを放ってみせる。

「掛け金の吊り上げに最後まで付いてきたのは褒めてやろう。だが残念だったな。俺の役は山賊狩人3枚、機人銃火気が2枚の『充ち満ちる無頼漢(フルハウス・クリムゾン)』だ。勝負はあったなぁ!」

 勝利を確信して獰猛な表情を見せる大男を前にしても、対面に座る青年はゆるりとした顔を崩さなかった。

「なるほど、いいカードだな。じゃあ、次はこちらから」

 青年はテーブルに並べた5枚の手札の、一番上をめくった。
 カードに描かれていたのは年端もいかない可愛い少女。
 青年の余裕の笑みに少し身構えていた大男は、カードを見て一笑に付す。

「はっ! 保護対象(カレンなショウジョ)かい。そのカードで作れる役なんざ高が知れてる。残念だったな、蛮勇匹夫さんよ」

 あからさまな蔑み。それでもなお、青年の表情は崩れない。
 続けてめくり上げていく。
 次に現れたのは風流巧手(ザ・ジョーカー)。

「ああん? ジョーカーだと?」

 3枚目、姫心電神(ザ・ジョーカー)、4枚目、硝煙舞踏(ザ・ジョーカー)。
 大男の目が大きく見開かれ、周りで息を詰めていたギャラリーが期待と興奮でざわめきだした。
 感情渦巻く直中で、力強く相手を見返す青年の手が、最後のカードを繰り返す。
 5枚目……鮮明一閃(ザ・ジョーカー)


「悪いな、ビックマン。こっちは『デスペラード・フェアリーテイル』だ」


「なん……だとぉおおおお!」

 正に、絶対勝利の役。
 テーブルを中心にして、圧縮された感情が爆発。大歓声が沸き上がった。







「次は、僕の番ですか」

 未だ興奮冷めやらぬ場。その中でもひやりと通る冷たい声。背筋を悪寒が這い上がる感触に、皆の声も静まっていく。
 そう、最後まで付いてきたのはもう一人居た。
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★★★ Excellent!!!

そんな名台詞聞こえたのは幻覚でしたが

実在する地名舞台にした「謎の物語展開」
プロ作家としての力量に恐れ入るしかなく

ガーディアン4人秀逸なキャラ設定含めて
サブキャラとか過去因縁とか街の歴史とか
徐々に明かされるはずの謎と組織思惑とか
今後日々期待して更新お待ちしています。

連載形式で読める有難さ感謝頻りですw