大切なのは、一歩踏み出し傷つく勇気

眩しい初夏の日差しが降り注ぐ校舎の屋上の下、孤独なゲーム好きの青年は一人の女の子に恋をした。

それはアニメやゲームのような二次元の女の子ではなく、三次元の、生身の女の子だった。

彼女との出会いで彼のモノクローム(白黒)な高校生活は、瞬く間に、そして鮮やかに彩られていく。

これは青年のひと夏の成長の記録である。

一時の迷いで永遠に失われてしまうかも知れないものがある。
傷つくことを恐れて踏み出すことを辞めてしまったら、見えなかった景色がある。

これは約束された物語であるが、そこに至るまでの青年の思春期独特の葛藤や迷いは一生の財産である。

そんな過去を振り返りながら、あの日の2人は目を細める。

いま某SNSで多彩なゲームネタを披露し、ちょっとした有名人である著者の自伝的サクセスストーリー小説。

小粋なゲームネタをスマートに盛り込んでくる彼の文体はちょっとした照れ隠しなのかもしれない。

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