小さいころは、いつも相棒が一緒にいて、不思議なものも見えて、面白いことをたくさん思いついた。その分、疲れたし、怖かったし、傷ついた。 しばらくして、楽に生きる…
物語全体を切なくて、悲しくて、でもどこか優しい不思議な雰囲気が覆っています。言葉の通じない主人公と少女の交流。彼らの言葉が通じない理由は終盤で明らかになるのですが、『なるほどそう来たか』と思わさ…続きを読む
読者と主人公が同一人物であるかのように、全体にかかった霧を、少しずつ、それでいて着実に振り払っていくかの如く展開されるストーリーに、心底惹き付けられた。
初めて読んで、全体像がつかめない――、でも何か気になる。もう一度読んで、そういうことか。そして3度目に読んで、作者の真意を知る……知ったつもりだったのに、何だか気に掛かってしまって、日を置い…続きを読む
文芸文学として「実験的」ともいえることを、小説として物語として、しっかり意義ある形で成立させた佳品。構造も良。文体も麗。 世界観への理解(前提となる基礎知識)がない人には、意味不明なままの箇所…続きを読む
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