心温まるほのぼのストーリー。竜と原始の民が築く絆がここにある

　私がこの物語でもっとも魅力的だと思うのは、主人公の強さでも、魔法の始祖になるという設定でもなく、異世界の人々との交流です。心温まるその絆の描き方が、心にヒットしました。
　ニナというエルフの少女との出会いから始まる物語。生贄として捧げられた少女・アイとの出会いをきっかけに、魔法文化を築くことを決意して、試行錯誤を続ける日々。それらがとても丁寧に描かれています。
　二人の少女、集落の者たち、別の集落の者たちと、次第に交流を深めていく主人公（ドラゴン）。彼がどこまで絆を紡ぎあげていくのか、楽しみでなりません。
　原始の民に文化をもたらした優しき竜。その道がどこにたどりつくのか、ともに見届けてみませんか？