絶望、絶望、希望、絶望……すっかり感情が手玉に取られました!

あくまで個人的な意見ですが。
ホラーの要諦って、絶対値としての怖さだけではなく、快楽と恐怖とか、希望と絶望とか、緊張と緩和とか、そういう相反する要素の緩急で、どれだけ読者の感情を揺らすことができるか、なのだと思っています。

前置きが長くなりましたが、本作は、とかくその緩急のつけ方が巧みでして。
小学生の時分はキョンシーですらまともに見れなかったというビビりな私ですが、どうしても先を進める手を止めることができませんでした。
怖くて痛いのに、この希望もどうせ絶望に塗り変わるとわかっているのに。
結局、手玉に取られて最新話まで読んでしまいました。

ホラーとして、エンタテインメントとして、一級の作品だと思います。

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