どこにもない異世界のその情景が、確かに目の前に浮かびました。同じ場所にはとどまらず、つかの間偶然に出会った人の姿と音楽。どこにもないはずなのに、どこかにあると信じたくなる心地よさ。それを体感した旅人が羨ましく、また自分もその場にいたかのような気分を味わいました。また新たな世界の旅を心待ちにしています。
◆ファンタジー愛を胸に、好きなことを好きなだけ。
旅人が淡々と語る異世界情緒。観光旅行というより、もう少し遠くから、客観的に世界を眺めているようで……実は案外熱いものを胸に秘めています。次はどんな土地にいって、何を見るのか。何も用事のない夜に…続きを読む
減圧された部屋の扉が細く開いて、隙間に吸い寄せられるように、お話に引き込まれている。たとえば「このキャラをゼッタイ幸せにする~」みたいな書き手の筆圧は全くないか上手に隠してあり、語り手である旅人は、…続きを読む
格調高い幻想系ファンタジーが好きな人にお薦め! 円熟の筆が鮮明に描きだす、色鮮やかで香り豊かな異世界の情景にうっとりできます。そんな華麗な幻視の底に、ありふれた人間のささやかな人生に注がれる確かで温…続きを読む
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