最終話 1年半後

なんだかで受験は終わり、希望する大学に合格し、卒業することはできた。ちなみ結も誠も同じ大学に合格できていた。まあ、僕がかなり教えたからというのもある。まあ、学部などは違うけど。


今日は、そういったことが終わり、ようやく落ち着くことができたので、久しぶりにログインをしようと思ったのだ。久しぶりといっても完全にログインしなくなってからは半年程度だ。半年前、3年の夏休み終わりくらいまでは1日1回ログインしていた。ログインしていたが、店から出ることはなく引きこもってずっとポーションを複製していた。


ログインは半年振りだが、ずっと引きこもっていたから、どんな状況になっているのかわからなかった。アップデート情報をほとんど見てなかったのが原因だけど。


そのため、ログイン前にその情報が知りたくて調べ始めた。




調べいると、気になる項目を見つけた。


そこには「伝説のプレイヤーについて」とあった。


僕は「そんなプレイヤーがいるのか」と単純に気になった。


ただ、その内容を読んでいくとなんとなく聞いたことのあるような、知っているようなことが書いてあった。


内容を簡単にまとめると、こう書いてあった。


・エンドコンテンツである魔王討伐。サービスが開始されて約2年経つ現在、ソロでMVPを取る者はいるが、与えるダメージは3割程度。それなのにサービス開始2ヶ月目でソロで9割以上のダメージを与え、MVPを取ったプレイヤーいる。


というものだった。


それで、そのプレイヤーの正体が議論されていた。


チート説や空想説などいろんな説が飛び交っていた。


その中でも最も有力なのが、運営のお助けキャラ説であった。


というもの、魔王討伐でそのプレイヤーがMVPにならなくなってから、極端にそのプレイヤーを見る者が減ったからだった。そのため、魔王討伐が失敗した時のペナルティを与えないために、運営が作ったキャラなのではないのか?というものだった。


僕は、全力でそれを否定したかった。でもこんなところに書き込んだところで信用する人なんていないと思い、書き込むことはしなかった。


その後にもまだ文章は続いていた。


その後には、その伝説とも言えるプレイヤーと同じ名前のプレイヤーが増えたと言うものだった。


まあ、そりゃあ、強いプレイヤーと同じ名前にしたいって人は多いだろうし、そのことは理解できた。


しかし、そのプレイヤーがすごいことをしていただけに、名前負けするプレイヤーが多く、今ではその名前を使う人はいなくなっているらしい。むしろ今ではその名前のプレイヤーは、ハブられたしまうほどらしい。


僕は、この項目を読んで、


「まあ、今日から再開することでもないか」


と、再開を引き延ばすことにした。サービスが終了するわけでもないし。


そうして僕は、しばらくの間ログインすることはなかった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Matchless Online 〜不遇ステータスに全振りしたら、いつの間にか伝説のプレイヤーになっていた〜 神谷霊 @sinrei

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ