郷愁感あふれる、あたたかな恋の物語です。

物に命が宿った物語にありがちな、悲しいラストを迎えると思ってたのですが。……いい意味で裏切られました。
読後感がとてもよく、あたたかい気持ちになれます。

また文章も、もの凄く巧みで驚きました。
語句の選び方、リズム、漢字の開きなどなど、細部にまで気を配っているのがわかって、読んでいるだけで、自分の狂っていた文章感が正しく調律されていくのを感じるほどです。

楽しい時間をいただき、ありがとうございました。