概要
ぼくはねこだ。なまえはあるけど、今日も彼女に会いに行く。
今年も梅雨がやってきた。
紫陽花が色とりどりに咲き、蝸牛が僕の鼻の先をのそりのそりと這っている。
人々は傘を差し、子供は雨合羽に小さな長靴履いて、歩いている。
僕は黒猫だ。
誰からも飼われることなく、ちいさな商店の、シャッターの閉まった軒先を縄張りにしている。
そこにやってくるのは、黄色い合羽を着て、傘を持った小さな女の子。
雨音立てて、彼女は雨の日、やってくる。
雨は、いつかやむものだ。
物は、いつかしぬものだ。
だけれど、この雨は何故か、いつまでも降り続けている気がする。
彼女は、いつから小学校の低学年のままだっただろうか。
ぼくはねこだから分からない。のだ。にゃあ。
紫陽花が色とりどりに咲き、蝸牛が僕の鼻の先をのそりのそりと這っている。
人々は傘を差し、子供は雨合羽に小さな長靴履いて、歩いている。
僕は黒猫だ。
誰からも飼われることなく、ちいさな商店の、シャッターの閉まった軒先を縄張りにしている。
そこにやってくるのは、黄色い合羽を着て、傘を持った小さな女の子。
雨音立てて、彼女は雨の日、やってくる。
雨は、いつかやむものだ。
物は、いつかしぬものだ。
だけれど、この雨は何故か、いつまでも降り続けている気がする。
彼女は、いつから小学校の低学年のままだっただろうか。
ぼくはねこだから分からない。のだ。にゃあ。
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