第52話KnghitsOfDarkness~CRAUDofGREDED~

―――――――クラウドの冥界――――――――

復活する前の話。グリードに敗れたクラウドは星に散った。

ダイン・ヴェスタニエの息子としてクラウドは戦った。

「・・・・・・・・・俺、死んだのか・・・なるほど」

クラウドここは?どこかわかるか?」

「冥界」

ここは虚数空域のアザヴェル山のヴェルトア・ナハトォアの中だ。死の山だ・・・・死人が口なし、お前が死ぬべきではないと視たからだ」

 幻影の死霊を纏うフードを被った少女。クラウドは戦いのさなかグリードに敗れたが、心臓の穴が塞いでいる。

少女の幻影は杖を6回鳴らす。

「モニカがやがてこの星を喰らう。クラウド、お前が蘇るのはもう少し後だが、辛抱してもらいたい」

「って、俺は死んでないのだな?ブラッドにもドライにも申し訳ぇよ、俺が生きていたら苦労はしねぇのによ」

 ヴェルトア・ナハトォアは虚数領域だ。命の灯火が繋がれた冥界であって冥界ではない場所にクラウドが目を覚ます。

「モニカを倒すのに、訓練もといい修行を行う」

「汝、創世の理を束ねよ《ナムドゥア・ドゥンキヌア》」

 少女の母胎が姿を現す。冥界と言えば冥府の泥の海だ。クラウドは姿で剣を構える。

「モニカは3000億年前の原神が造り上げた空を喰らう神を殺す知性体のAIだ。我らの歴史に人類史に刻まれないのはモニカ迎撃に散った英霊の御霊がこの冥界を彷徨っている。クラウド?お前に課せるのはこの領域で己を磨け」

「無、無茶を言うなよ。飲茶視点かよ、親父にも孫にも見せられねぇよ。ダイン・ヴェスタニエの子として俺が生きている」

「そうだろうか?実に興味深いがな。モニカは星を喰らう最大の脅威だ。お前たち3代のヴェスタニエに希望を抱く」

 少女の母胎の中で声がする。創世の母。アヌ神だ。アヌンナキとして創世神話の主役にして宙が落とされたすべての人たちの祖にアヌンナキは魂たちが歌う。紡がれる焔の螺旋に生けるもの共の鳥が空を翼を広げる。

「私の姿に畏怖しないとはこれまた驚きだ、ん?クラウドよ、大剣なら私を斬ってミないか?外殻と内殻の二重構想に私という本体は少女の現身。母だ。神の子を産む母。マルドゥークよ、我が子の慈しみよ、うむ」

「創世、理を断つ現象剣ヘヌブラ・ジィヴァルドゥム

 大剣から魔力を圧縮させて冥界の領域では魔力が抑えられている。剣先から波動を飛ばすが、領域に罅が入る威力でアヌが驚く。

アヌ神はクラウドの眼を見てアヌは大剣にも注目した。

(ダイン・ヴェスタニエの息子ではなくクラウド・ヴェスタニエとしての大切なな心の決意ってやつだ。バーンナックゥル!パワーウェイッ!パワーッウェッウウイ!クラウドがグリードで死ぬのは視えていた。そこは安心院だ。けど、モニカを喰らうのはヴェスタニエ家の秘奥義なり、と。私は視えている)

 クラウドの大剣がヴェスタニエⅧ代目の力が着実についてきている。冥界の神域に花が咲いていた。綺麗な花園に塔が建っている。石板の文字が読めない。

≪Huwa l-bieb tiegħi biex tiftaħ fil-ġenna ta’ dejjem. Int tiftaħ id-dinja mill-innoċenti li għandu t-tama billi joħroġ is-sejf. Żmien twil ta 'aktar minn 300 biljun sena Id-dinja tal-allat spiċċat Il-Kavallieri huma megħluba, it-tempju jiġi abbandunat, il-baħar tal-ħolqien u l-mewt, il-kalamità terġa 'lura għall-apocalypse. Eroj Kuraġġ Qawwa Miracle Enerġija Dragun li toħroġ mill-qiegħ tal-ġisem Ix-xabla tiegħi jorqod hemm Id-deheb jibla’, il-prosperità u l-barkiet fis-seba’ slaten u seba’ darbiet Alla hu ż-żerriegħa li twaqqgħet mill-ajru, u l-Messija juri li Alla hu dak li jista’ jgħaddi mill-bibien ta’ din il-ġenna. Tifel ta 'eroj, torqod maż-żmien, u t-tmiem tad-dinja se jkun immarkat, u dak li jaqtagħna jlesti x-xabla. Julia, inħalluk il-ġenna ta’ dan it-torri≫

 冥界の神域に古びた石板に刻まれた文字は読めないが塔に続いていた。

「あそこの塔の石板はなんだ?」

「私も分からない。古に散った詩だ。」

「詩????????」

「そうだ、とも、そうとしか、な」

「お前が蘇るのも時間が解決する。塔に入れ、客人がもてなす」

 塔に進んでいくと中は広くて白亜の城だ。鎖に繋がれ銀髪が伸び切ってKnghitsOfDarknessが塔にいた。

「驚いた?」

 セフィリアは天照暦40年ごろに英雄暦70年に鎖に繋がれてこの白亜の空間に囚われていたが、KnghitsOfDarknessに討ち果たされ、死んだと思われていたがアヌ神が魂の回収と器の錬成を講じるのにここに繋いでいた。

「ハッハハッハハハハ・・・ダインのせがれか」

「悪雄セフィリア、俺は地上に帰る。条件はお前を還すことだ」

「1度死ねば、2度3度あるが、魂の定着で魔力値も上昇する。セフィリアお前の場合800万の魔力値だ。クラウド、お前は200万だ」

 アヌ神はこの塔の屋上にセフィリア自身冥界の修行と魂の煉獄での血族の為にセフィリアは地獄の世界で鍛錬をした。

「モニカは48億だ。どうやら敵う訳がない。うむ」

「そこで俺は冥界の麓から修行を積み重ねた。ダインに斬られた痕だ。今でも痛むがね、クラウドよ?ダインの野郎は今もなお戦い続けてるのかい?」

 セフィリアは堕天使の楔を解き、塔の中で剣を鞘に納める。

アヌはこの冥界での修行を監視の一人だ。英雄が今も旗を掲げている。

「フッ、笑えねぇよな。俺はセフィリアの鎖を外した。でオナ、ダイン・ヴェスタニエは俺を倒した。KnghitsOfDarknessは俺を斬った。・・・・・・・・・俺を倒したその枷を返せよ!もう一度立ち上がって魅せろ」

 セフィリアは上半身裸で下は黒のブカブカズボンをはいて、長剣を拾い上げる。

「魔戒ノ夜叉!」

 長剣から斬撃を吹き飛ばし、ガードキャンセルから空中ジャンプの復帰からの斬撃を飛ばし宙攻撃からのその一撃のがクラウドも大剣で防ぐ。

「力を取り戻したのか?」

「俺はもう一度、立てる」

 セフィリアは冥界からこうして地上に帰るのであった。

クラウドは楽園の花に遺された。

「お主はまだ、まだまだぞ」

「そいつはわかってるよ、何回も奇跡は起こせるよ。親父がそうだから」

「英雄ダイン・ヴェスタニエか」

 KnghitsOfDarknessの中でも一番の英雄がダインだ。クラウドは40歳の若さだ。いや45歳か。それにしても若い。

――――――――ネルセリウス・ドゥムアヌ・ヴェスアヌメルント山界

ここは冥界でもない。山の戒に山界だ。楽園の花を超えてクラウドは歩む。

「エルセリウスのルーラシアに通じる地下空洞だ。ルーラシア建国に伴いネルセリウスとは地下でつながっている。地球の構造上地殻の70000mは逆に有利に取れる。ルーラシアの真下だ、クラウドよ」

「そんな、ルーラシアの国が西大陸イチって聞いたけど」

「キングが興した国だ。勝ち取りたい気持ちが強かったな、あの男」

 キング・エルドライド・ルヴィア・アースミリア・ヴェスタニエはルーラシアの父親にしてルーラシア建国の父。ネルセリウスとつながっている個所はある。

「ついてこい、冥界は広い。お前の魔力を底上げできる」

 杖をついてアヌ神の導きでこの世界の裏KnghitsOfDarkness3すくみの関係と創世の理に創られた柱について、杖をつくコンコンと鳴らすアヌ。

「やれやれ、それを説明する側に回るとは思いもよらぬ」

「ん?ヴァチカンはガンダルディキアの教主庁のイメージよ、聖地は俺達ですらも守護する義務がある。アヴェルア星教会商会って初耳のハツよ」

「クムラン教団の生き残りだ。主に教会に根回しが利いてる。クレア院はお歴方は内密だ。9つの扉に7つの門を潜り抜けて財を築き、富を得る。クラウド、地上に戻り次第ダインに伝えろ。モニカ以上の脅威が来る、災厄は彼方の海より来る」

 アヌは巨石に腰を掛けて杖を振る。クラウドの肉体が回復次第すぐに取り掛かる。

「ヴァン・ヴァース魔導修道院の初代総長がジェラフバルトだ。あの黒魔導士は幻影にすら死を誘う魔導士、あの男がヴァン・ヴァース魔導修道院を創り於いて、うむ」

「マジで?ヴェスタニエだったんだよなぁ、その人」

「そうじゃ、あの男が中心としていた原始時期が懐かしい。ヒトミたち原神の政治がモニカを孕ませた。モニカは究極の捕食者、だ。お前たちはそれに挑むというのか?」

「父はそう決意した。父ですよ。その息子の俺だから言える」

 クラウドは肉体年齢20歳のままだ。アヌから大剣を預かり、ズシッと重低音が響く。クラウドが冥界にいるこの回想。偉大なる父の背中をクラウドは越えられそうにあと一歩届かずクリードに負けた。

「ヴァン・ヴァース魔導修道院に9つの扉があるって言ったか?言ってないだろ、クレアの契約書がなければ無理にもほどがある。あぅ」

「言ったよ、9つの扉の向こう側にはだろ?そんなおとぎ話は噂程度ならエルセリウスの人間は馬の耳に念仏だ、よ」

「では、聞け。9つの扉にはという訳の訳分からないが、ここ冥界ではそういうのも見ている」

賢者ズィリチェフか」

「セフィリアはその業を受け止めて地上に帰った」

「俺は為すべきことを為す」

 クラウドは庭園を超えて川辺に近づく。アヌの60mを超える巨体の母胎が地響きを鳴らす。

――――――――ヴァン・ヴァース魔導修道院―――――――

ジェラフバルトが創立した世界最大の秘匿の魔術商会の神秘を有する修道院島艦だ。

大海原を超えて世界中を駆ける翼の海、神秘の境界にして修道院。

冥界でもその艦は次元を穿光して障壁突破する。

「9つの扉の説明するか、クラウドよ」

「『祝福の扉』《レマリア・ド・エニュヴェ》カリ『契約の扉』《ズェル・ド・キェルィル》メズィこの2賢者は25000年も時代を待っている。次代に座に待つ王を。だが扉の向こう側はテゥエルターナー以上の地獄だ。領域にルールがある。今は黙ってみテロ、聞いてろ、そう預言がある。」

 クラウドの眼中には9つの封じられた黄金の扉が周りを囲んでいる。ヴァン・ヴァース魔導修道院の旧修道院の地下7階の人智到達不可能の域だ。

「ダインが気づいたら、クラウド?ヴァン・ヴァース魔導修道院はKnghitsOfDarknessを迎えている。心得てオケ」

「へ、へい」

 アヌは杖をつきながらもクラウドは外に出た。

「では、地上の準備ができた次第だ。良いか、クラウド、モニカを斬れ。そしてここお前たちの終局だ」

 頷いてクラウドの体が光に包まれて地上に帰っていく。


 



 

 


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Knights of Darkness JULIUS @LordShurain

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